新型コロナウイルス感染症対策に追われているうちに、2020年の上半期は終わってしまいましたね。女子高生たちの上半期は、3月から始まった休校措置もあり、ほぼ「おうち」で過ごしていました。大好きなプリントシール機はゲームセンターの入場制限で撮りに行けなかったり、春恒例の「制服ディズニー(制服を着てディズニーリゾートへ行くこと)」ができなかったり、いつもの上半期とはまったく違う生活です。

マイナビティーンズが発表した「2020年上半期ティーンが選ぶトレンドランキング」にも、新型コロナ関連のキーワードがたくさんランクインしています。ちょっと寂しい気持ちもしますが、今を楽しむことが得意な女子高生たちは負けていません。しっかりと大人が知らない流行を作っていました。「ヒト」「モノ」「コト」「コトバ」の各ランキングから、注目のキーワードをご紹介します。

  • 若い子たちは楽しむ力が豊かです

    若い子たちは楽しむ力が豊かです

「おうちカフェ」と「おしゃピク」と「ダルゴナコーヒー」

女子高生が今もっとも熱く利用しているSNSは、Instagram。「インスタ映え」が流行語になって3年たちますが、やはりインスタに映える写真を投稿したいのです。2020年の初めに流行っていたのは「おしゃピク」。おしゃれなピクニックの略で、Instagramにはおしゃピク写真がたくさん投稿されました。

おしゃピクは、実際にピクニックを楽しむというより、ピクニックのために人気のグッズを集め、ピクニックシートの上に並べて写真を撮ることが目的です。ピクニックシートは布が多く、木製のカッティングボードや紙のランチボックスに食べ物を入れます。

食べ物は断面がキレイなサンドイッチが多いですね。デザートは、カップケーキキャンドルと呼ばれる、カップケーキの上にクリームやいちごを乗せてキャンドル風に飾ったものを並べます。ドリンクは無印良品のボトルドリンクが人気。さらに、「推し(好きなアーティスト)」の写真や無印良品の紙バッグも美しく配置し、写真を撮ります。

  • Instagramの「#おしゃピク」写真

外出自粛が始まるまで、公園でおしゃピクを楽しむ人が多かったのですが、その後は「おうちでいかに映えるか」が課題となりました。

そこで流行したのが、「おうちカフェ」。家で映えるドリンクやスイーツを作り、カフェ気分を味わうことです。なかでも「ダルゴナコーヒー」は、誰もが一度は挑戦したと言えるほど流行した手作りドリンク。

ダルゴナとは韓国語で、砂糖で作るお菓子のことを指します。ダルゴナコーヒーは、ミルクの上にコーヒーと砂糖、水をホイップしたクリームを乗せた飲み物です。また、いちごを串に刺し、飴をかけた「いちご飴」も流行りました。

「流行ったコトランキング」で、「おうちカフェ」は2位、「おしゃピク」は7位。「流行ったモノランキング」で「ダルゴナコーヒー」は2位、「いちご飴」は3位でした。

  • ダルゴナコーヒーはほろ苦く甘いクリームが人気

ぴえんがさらに進化!「ぴえんこえてぱおん」

次に、流行ったコトバを見ていきましょう。「流行ったコトバランキング」の1位は「密です」。小池百合子都知事が会見などで発した言葉は、SNSでバズったこともあり、女子高生たちにも浸透しました。注意を促したいとき深刻にならずに言えるので、日常的に使われています。

注目は6位の「ぴえんこえてぱおん」。以前「JKの流行語2019、レベチで湧いたぴえん」でも取り上げた通り、2019年の流行語第1位だった「ぴえん」がさらに進化。ぴえんより感極まったときに「ぴえんこえてぱおん」と使います。

ぴえんは、感動したときや悲しいときなどに文末に付けることが多いのですが、ぴえんの顔文字を模したクッキーを作る人がいたり、ぴえんが襲ってくるホラーゲーム「PIEN-ぴえん-」が登場したりと、キャラクターとしても愛されています。

  • 「#ぴえんクッキー」はInstagramでも大人気

また、8位の「顔面国宝」もおもしろいですね。国宝級の顔に対して使う言葉で、末吉9太郎さんが歌う「顔面国宝!それなー」という楽曲でさらにバズりました。推しを褒めるときにハッシュタグで使われることが多い言葉です。

そして、10位は「#jkにしかできないこと」。これはカメラアプリ「SNOW」のスタンプに登場したのですが、JKらしい写真を投稿するときにこのハッシュタグを付けることが流行りました。もともと、女子高生は自分たちが「JK」であることに誇りを持っていて、「JKブランド」という言葉もよく使っています。今しかない女子高生としての生活、コロナ禍で大変なことも多いのですが、何とか元気に楽しんでほしいですね。