世界中どこでも使えるグローバルWi-FiルーターなどをGlocalMeブランドで展開しているuClouldlinkが、日々の生活をより便利にするトラッキングデバイスなどを発表。2025年1月にラスベガスで開催されたCES 2025の同社ブースで展示が行われました。

  • ペットが迷子になっても発見できる「GPet」

    ペットが迷子になっても発見できる「GPet」

GPetはペットの首に取り付けるトラッキングデバイスです。この手の製品は、たとえばAppleの「AirTag」など数多くの製品がすでに販売されています。GPetが他社の製品と大きく異なるのは、このサイズのデバイスの中に4Gモデムを内蔵していること。つまり周りにスマートフォンが無くとも位置を特定できるのです。サイズはペットの首につけても邪魔にならない小型で、「AIウェルネス」「ペットインタラクション」といったペットと飼い主の絆を深める機能も搭載しているとのこと。

  • ネコの首に付けても邪魔にならない

すでにペット用のトラッキングデバイスは「KeyTracker for Pet」が販売されています。こちらはGPetより大型で、犬などに装着するのにちょうど良さそうです。なおどちらのデバイスも4Gモデムを内蔵したトラッキングを行うため、通信料金として毎月1.58ドル(約250円)からの基本料金がかかります。GlocalMeは世界中でデータ通信サービスを提供しており、たとえば海外のリゾート地にペットを連れて行ったものの、ホテルの部屋から裏の山に走って行ってしまった、なんて場合でもトラッキングができるのです。

  • GPSではなく4G通信でトラッキングするKeyTracker for Pet

このKeyTracker for Petは、内部に「Key Tracker」という単体で使えるトラッキングデバイスが収納されています。Key Trackerはストラップもついており、たとえば年配の方のポケットに入れておくなどして同様にトラッキングが可能。繰り返しますが周りにスマートフォンが無くとも単体で居場所を特定できるので、年配者はもちろん子供の安全をより確実に守ることができるわけです。バッテリーは1度の充電で7日間使用可能。後述する4Gホットスポット機能も備えています。

  • Key Trackerは年配者や子供の居場所特定に使える

トラッキングデバイスとしては別の新製品も発表されました。UniCord Sは円形のデバイスで、内部に収縮式のUSB Type-Cケーブルが巻き取られています。これ単体でGPetなどと同様にトラッキングが可能なので、自動車の中にいれておけば、万が一盗難にあったときにも場所の特定がしやすくなります。また収縮式のUSBケーブルとしてつかえ、PD60Wに対応するのでスマートフォンだけではなくゲーミングノートPCの充電も可能です。

  • トラッキング+USBケーブルを両立したUniCord S

もう1つの新製品、UniCord Pは短いUSB Type-Cケーブルのように見えますが、片側の膨らんだ部分に4GモデムとWi-Fiを内蔵しており、モバイルルーターとして使う4Gホットスポット機能を搭載しています。バッテリーは内蔵していませんが、ノートPCやモバイルバッテリーに接続することで給電可能。こちらはPD65W対応です。世界200か国以上、350以上の通信キャリアに対応。日本でももちろん使えます。

  • USBケーブルに4Gルーターを内蔵したUniCord P

なおすでに販売中の「UniCord」はこのUniCord Pのケーブル部分がより長いモデル。PD65Wに対応。普段はUSBケーブル、いざって時は4Gホットスポットになるわけです。なお4Gホットスポットを使う場合はGloalMeのアプリからデータプランを購入して使います。

  • すでに販売中のUniCord

GlocaMeはモバイルルーターを長年販売しており、これまでに様々な製品が登場しました。一部の製品は通信キャリアやレンタル会社のブランドでも提供されており、実は海外旅行に行く際に知らずに同社の製品を利用したことがある人は多いのです。そのモバイルルーターの最新製品が「HyperConn 4G Mobile Hotspot」。4G通信に対応、大型のタッチパネルで操作しやすく、10台のスマートフォンなどを同時に接続できます。またバッテリーは最大10時間の連続使用が可能です。GlocaMeからの販売に加え、前述したように様々な会社からも販売やレンタルされる予定です。

  • 小型で操作性の高いモバイルルーター、HyperConn 4G Mobile Hotspot

ここまで紹介したように、GlocalMeは「トラッキングデバイス」と「4Gモバイルルーター」という2つのカテゴリの様々な製品を出しています。これらはすべて専用の端末を購入しますが、新たに登場した「eSIM Trio」はスマートフォンに装着するSIMカード。ですが従来のSIMカードにはない全く新しい機能を搭載しています。

  • eSIM Trio

eSIM Trioは、まずはグローバルSIMカードとしてGlocalMeが提供する世界各国の様々な通信プランを利用できます。プランは先に紹介したUniCordやHyperConn 4G Mobile Hotspotと共通で、1日単位や地域別など様々なプランを利用できます。さらにeSIM Trioには自分の好みのeSIMプロファイルを複数保存できます。eSIMの利用にはeSIM対応スマートフォンが必要ですが、eSIM TrioにeSIMを保存して、eSIM非対応のスマートフォンでもeSIMが使えるというわけです。

eSIMは複数保存できるので、たとえばドコモとpovoのeSIMを入れておき、シーンによって切り替える、ということもできるわけです。海外旅行だけではなく、日常生活でも使える便利なSIMカードなのです。

GlocalMeは他にも世界各国対応のマルチ充電タップに4Gホットスポット機能を内蔵した「RoamPlug」など、ちょっと変わった製品も販売しています。データ通信をスマートフォンだけではなく、普段の生活を便利にする機能として活用できる製品を多数展開しているのです。

  • マルチタップの中に4Gモデム入りのRoamPlug