背面が光るスマートフォンとして話題をふりまいているNothing Phone。日本でもまもなく販売が開始される予定です。Nothing Phoneは背面にライトを内蔵するため、他社のスマートフォンにはあまり見られない透明なボディーも特徴になっています。今回発売になるモデル「Nothing Phone (2a)」は3機種目のモデルであり、過去の2モデルと外観も大きく変わりました。そこで前モデル「Nothing Phone (2)」との違いを比べてみました。なお今回テストしたのは発売前の海外モデルです。
Nothing Phone (2)は高性能チップセットを搭載し、7万9,800円からという価格のハイエンドモデルでした。一方、Nothing Phone (2a)はチップセットの性能を引き下げる代わりに、価格は5万5,800円とし、より買いやすい価格になりました。性能が下がったとはいえディスプレイは同じ6.7インチを搭載しています。ハイエンドゲームでもやらないかぎり、「デザインの良いモデルをより手軽に買いたい」というユーザーにNothing Phone (2a)は魅力ある製品に見えるでしょう。
また背面デザインもNothing Phone (2)に比べるとNothing Phone (2a)はだいぶすっきりしています。これは背面の光るライトを全体ではなく上側だけに減らしたこと、またワイヤレス充電が省かれたのでNothing Phone (2)の背面中央の円形充電用アンテナが不要となりその上下にこまごまとしたパーツを配置する必要も無くなっています。
カメラの性能も同等で、レンズの配置を変えたことで背面の印象も大きく変わりました。価格を引き下げたモデルなのでカメラもスペックダウンと思いましたが、初代モデルから引き続き5,000万画素の広角と5,000万画素の超広角を搭載。日常のスナップ撮影なら十分カバーできます。望遠カメラについては将来出てくるであろう上位モデルに期待したいものです。
側面を見るとフレームの材質を変えたり、電源・ボリュームボタンを1色だけにするなどコストダウンが計られています。写真のようにNothing Phone (2a)のホワイトモデルは側面のボタンがブラックモデルと同じ黒色になっているのです。とはいえモノトーンでまとめられているので、これはこれで側面のアクセントになっていい感じにも見えます。
両モデルの大きさはほとんど変わりませんが、Nothing Phone (2a)は質量が約11g軽量化されました。そのため手に持ってみるとライトな感覚というのでしょうか、より手軽に扱えるなと感じられました。Nothing Phoneはスペックを勝負する端末ではなく、自己表現をする日常ツールという製品ですから、気軽に持ち運ぶことを考えると質量は軽い方がいいでしょう。
細かい部分ですが、本体の角の部分もNothing Phone (2a)のほうがカーブが緩やかであり、全体的に丸みを持った形状になっています。実際に手で持ってみても、本体の軽さも相まって手のひらに当たる角の部分がNothing Phone (2a)のほうがソフトだと感じられます。
Nothing Phoneのエッセンスとも言える背面の光るライト「Glyph Interface」は本体の上側1/3くらいのエリアに、3つのバーでのみ表示されるようになりました。これまでのNothing Phoneに比べると光る範囲が狭くなり、またパターンの種類も少なくなっています。ライティングを楽しんでいる人には残念な変更点でしょう。でも着信や通知などを受けるライトとして使うことを考えると、この3つのライティングラインだけでも他のスマートフォンにはない大きな特徴であり、しかも大体の通知はこれだけでも事足りる方も多いでしょう。
Nothing Phone (2a)発売後、前モデルのNothing Phone (2)が併売されるかどうかはわかりませんが、より高いスマートフォンの性能と豊富なライティングパターンを求めるなら前モデルを買えばいいでしょう。それよりもNothing Phone (2a)は買いやすい価格と十分目立つライティングという特徴を持ったことで、これまでNothingの製品に興味がありながらもなかなか手が出せなかった人たちを惹きつけることができそうです。日本モデルはFeliCa搭載とも言われており、Nothingデビューする日本の人も増えるのではないでしょうか。