2023年12月5日から17日まで、シャオミ・ジャパンは同社初なる体験型ポップアップスペース「Xiaomi Smart Holidays from “mi”to you!」を渋谷にオープンしました。同スペースでは日本展開中の製品の一部なども販売されていました。シャオミは世界各国で自社製品を販売するシャオミストアを展開していますが、その日本上陸も近いかもしれません。
スマートフォンメーカーのシャオミが店舗を開くとしても、日本では数機種しか製品を販売していません。しかし今回のポップアップスペースでも意外と人気だった製品がスマート家電類で、スマートフォンと接続してコントロールできる製品もシャオミは販売しているのです。ネット上のニュースなどで「シャオミは家電メーカーでもある」なんて記事を読まれた方もいるかもしれませんが、実際に海外ではかなり多くの家電も販売中です。
海外のシャオミストアでもスマート家電製品の人気は高く、スマートフォンではなく家電を求めて店舗を訪れるお客さんも多数います。実際に台湾のシャオミストアを訪問して、どのような家電が売られているのかを見てきました。
訪問したのが土曜日の夕方だったということもありますが、店内はかなりの人で賑わっていることがわかります。来客を見るとスマートフォンを眺めつつ家電をチェックする人ばかりではなく、家電だけをチェックしている人もかなりいます。シャオミのお店はショッピングモールに入っているケースも多く、買い物ついでに立ち寄る人も多いようです。シャオミの店舗はIT製品を求めるだけではなく、休日のショッピングの巡回ルートとしても気軽に入店できるというわけです。
日本で販売されている空気清浄機など以外にも、コードレスになる掃除機、扇風機などが売られています。沖縄より南に位置する台湾なので、特に南のエリアでは扇風機は今の季節でも売れるのでしょう。他にもペットを飼っている人に有用な自動餌やり機なども陳列されていました。
キッチン家電もいろいろとあります。これらの中にはスマートフォンと連携せず、純粋な家電製品もいくつか。価格は一般的な大手メーカーの製品より安く、ノーブランド品相当のものも。シャオミの家電は「しっかりしたブランド品なのに価格はノーブランド相当」ということで人気なのです。
美容家電としてはヘアドライヤーや電気カミソリも出しています。このあたりもコスパが高く人気の商品です。
充電式の電気カミソリはかなり前のモデルから充電端子をUSB Type-Cにしており、スマートフォンユーザーにとっても使いやすいものでした。最近は複数ヘッドを持つ本格的な製品も販売。生活家電をシャオミで揃える人も増えているとか。
家電以外に変わった商品もありました。シャオミのサングラスです。もはやITと無関係な製品ですが、品質もいいですし「お店に来たついでに買って行くか」なんて人もいるようです。なお中国では他にも家庭雑貨などを出しており、生活すべてをカバーする製品ラインナップを揃えています。
さて日本でシャオミのお店をオープンするとなると、取り扱い製品を増やさなくてはなりません。またシャオミのスマートフォンだけを求めにお店に来るお客さんも日本ではまだまだ少ないでしょう。海外で出しているスマート家電製品を日本に導入するには日本の法規制に合わせる必要があるなどコストがかかりますが、ぜひとも取り扱い製品を増やしてほしいもの。もし日本で家電を売るならライバルは大手家電メーカーではなくアイリスオーヤマあたりでしょうか。低価格な家電を求める日本の消費者はこれからもっと増えるでしょうから、シャオミが「コスパ家電」市場を盛り上げる存在になることは間違いないと思います。
家の入口ドアにカメラを取り付けできるスマートドアベルなど、シャオミが日本で出せば一気に普及が進むかもしれません。そしてこれらの製品がスマートフォンでコントロールできるとなれば、「次のスマホはシャオミにしようか」と思う人も出てくるでしょう。スマートフォンの「神ジューデン」で知名度を上げつつあるシャオミ、次はスマート家電の本格展開も期待したいものです。