KDDIの格安プラン「povo2.0」が海外でも使えるようになりました。すでに多くのキャリアが海外ローミングサービスを提供していますが、povo2.0ならたまにしか海外に行かない人にとってもかなり便利なサービスになりそうです。この夏休みに海外に行く人も使ってみるのもいいかもしれません。
povo2.0の海外ローミングは世界160以上の国・地域に対応します。2023年7月20日から音声とSMS、8月1日からデータが海外でも利用可能になります。細かい料金はpovoのウェブサイトに出ているのでここでは省きますが、韓国やアメリカなどではお得なデータパッケージもあるため使い勝手は良さそうです。一方音声やSMSは他社同様に従来からある料金なので、着信でも1分100円や200円がかかることがあるため、通話の利用はお勧めしません。基本的にはメッセンジャーなどの通話をデータ回線で使用し、音声通話は日本から緊急時の着信用にするといいでしょう。
さて海外で使うなら他のキャリアからも様々な料金プランが出ています。ドコモのahamoのように基本料金で使える20GBを海外でもそのまま使えるサービスもあります。一方でpovo2.0は毎月の基本料金が無料で維持でき、180日ごとに最低料金をトッピングすれば番号も維持できます。
でも「povo2.0が便利でも、今のキャリアから乗り換えるのは面倒」と思う人も多いでしょう。そこでお勧めなのがpovo2.0を海外用として、サブ契約することです。幸いなことに最近のスマートフォンのほとんどはSIMカードが2枚入るデュアルSIM対応になっています。またpovo2.0は物理SIMカードではないeSIMにも対応していますから、iPhoneで「普段使う契約のキャリアはnano SIMカード、povo2.0をeSIM」としてデュアル番号で活用することも可能です。
povo2.0をサブ契約しても、基本料金はかかりません。つまり普段は何も使わず放置しておいてもいいわけです。スマートフォンの電池の持ちをよくするためにpovo2.0のSIMはオフラインにしておいてもいいでしょう。ただし使わないからと言ってスマートフォンから抜いておくと紛失の恐れもあるため、入れっぱなしにしておくのがいいと思います。
そしていざ海外に行くとなったときは、まずはメインで契約しているSIMカード契約の海外ローミングサービスの値段をチェックしましょう。もしもpovo2.0のほうが海外ローミング料金が安ければ、メインキャリアは海外ではデータ通信OFF、povo2.0を海外で使えばいいわけです。
海外ローミングサービスは、日本で契約しているプランのデータ残量を海外で使う手も一般的です。しかし月末でほぼデータを使い切っているということもあるでしょう。その場合もpovo2.0をもっていれば海外データをトッピングして使えるわけです。
他にも「MVNOの格安SIMを契約しているけど海外ローミングサービスが無い」なんて時もpovo2.0を海外用に使えます。
なおpovoは180日間トッピングしないと自動解約されてしまうことがあるので、年に2-3回以上海外に行く人にちょうど向いているかもしれません。
年に数回、海外に行く人ならば、海外でもそのまま20GBが使えるahamoが最強でしょうが、これにpovo2.0を予備で持っていると便利でしょう。日本ではahamoもデータの追加ができますが、povo2.0も持っていれば「1日だけ使い放題したい」なんてときも24時間330円トッピングなど、柔軟にデータを追加できます。日本でドコモ回線が不調、そんな場合もpovoのau回線に切り替えられます。
海外ではahamoをメインに使いつつ、20GBをほぼ使い切ってしまった場合、povo2.0を持っていればそちらが使えます。ホテルに泊まったらWi-Fiが不調、ahamoのローミング先のキャリアも電波が弱い、そんなこともあるかもしれません。povoを持っていればそちらの電波が入って助かった、ということもあるでしょう。とにかく「無料で維持できる」povo2.0は、国内外で安心感を与えてくれる最強のサブ回線と言えそうです。