Nothing Phone (2)が発表になりました。昨年に発売されたNothing Phone (1)と見た目は大きく変わっておらず、両者の違いはぱっと見ただけではわかりにくくなっています。デザインを変えなかったのはNothingが定義する「これからのスマートフォン」の形というものが、初代モデルですでに完成されているということなのでしょう。背面のライトが光る「Glyph interface」はすでに誰が見ても「Nothing Phoneだ」あるいは「あの話題のスマホか」と多くの人に認知されています。それではNothing Phone (2)はどのように進化したのかを見ていきます。

  • 約1年ぶりの新製品となったNothing Phone (2)

(1)Glyph interfaceの進化

外観上の一番の変化が背面のLEDライトを光らせるGlyph interfaceです。Nothing Phone (2)はライトを11に分割して、より細かいライティングパターンを表現できるようになりました。また円形の右上のライト部分はボリュームやタイマー時間のステータス表示も可能になっています。光のバーの長さで通知する新しいアイディアはGlyph interfaceの使い勝手をさらに高めてくれるでしょう。

  • 左のNothing Phone (1)から右のNothing Phone (2)ではLEDのパターンが分割された

なおGlyph Interfaceは機能が一部公開されるため、ライティング機能をアプリに組み込むことも可能になります。たとえばUber Eatsで注文後の到着までの時間をライトの点滅で表示する、といったことができるようになります。

  • 右上のライトは通知用に使える

(2)チップセットはハイスペックに

Nothing Phone (1)はSnapdragon 778G+を搭載するミドルハイレンジモデルでした。Nothing Phone (2)はSnapdragon 8+ Gen 1を採用、一世代前のハイエンドチップセットで、本体の総合的なパフォーマンスは80%向上しました。Nothing Phone (1)でゲームをプレイするユーザーは性能に不満があったでしょうし、高デザイン・高パフォーマンスな製品を求める人も多いでしょう。Nothing Phone (1)はNothing Phone (2)の発売後も引き続き販売されるとのことで、上位モデル、基本モデルの2つのラインナップを揃え、Nothingの価値観をより広いユーザーに広げてくれることになるでしょう。

  • 中身は大幅にバージョンアップ、ハイエンドモデルに。カラーはホワイトとダークグレー

(3)ディスプレイサイズの大型化と本体形状の変化

ディスプレイは6.55インチから6.7インチへと大きくなりました。またディスプレイの明るさも1,200nitsから1,600nitsへと向上しています。ゲームだけではなく動画をよく見るユーザーにとって画面サイズは少しでも大きい方が楽しめます。上位モデルとしてサイズを大型化させることは当然の進化とも言えます。

  • 6.7インチと大型化されたディスプレイ

また本体の裏側は側面との角の部分が丸みを帯びた形となり、握りやすい形状になりました。本体の重さが193.5gから201.2gと増加したこともあり、より手のひらになじむ形状に変更したのでしょう。実際に手に持ってみるとホールド感は悪くありません。

  • 背面はより持ちやすい形状に

(4)シンプルを追求するウィジェットとモノクロモード

Nothing Phone (2)ではOSのバージョンが「Nothing OS 2.0」となりました。ユーザーインターフェースデザインが進化しており、シンプルかつわかりやすいデザインのウィジェットを多数用意、ホーム画面だけではなくロック画面からも利用できます。ウィジェットは今年中に25種類が提供される予定です。他にもホーム画面のアプリアイコンをすべてモノクロ表示にできる「モノクロームモード」も追加。Nothing Phone (2)をより美しい外観へとワンタッチで変化させることができます。

  • デザインのいいウィジェットを多数提供

(5)透明なUSBケーブル

新しいUSBケーブルは透明素材を採用。これはNothing Phoneの世界観にマッチしています。Nothing Phone (2)の独特のパッケージは開封して本体を取り出すまでもワクワクさせてくれますが、付属品まで世界観が同じものとなれば満足感はさらに高まります。

  • コネクタ部分が透明なUSBケーブルが付属する

このようにNothing Phone (2)の進化点は際立って大きな変化はないかもしれませんが、細かい部分で様々なバージョンアップが見られます。カメラも画素数こそ同じですがソフトウェアは進化。なおフロントカメラの画素数は1,600万画素から3,200万画素に向上しています。日本のユーザーからするとFeliCaに対応しなかった点はやや残念ですが、パフォーマンスやルックスが進化したNothing Phone (2)は初代モデルを様子見した人に取っても気になる製品になりそうです。

  • 初代モデルとともに、Nothing Phone (2)は話題の製品になりそうだ