スマートフォンは大型化が進み、質量も200gを越えるモデルが当たり前になりつつあります。日本ではガラケー時代から端末にストラップをつける文化がありましたが、最近のスマートフォンには昔ながらの手首に巻き付けるストラップでは重さに耐えられないものもあり、近頃はしっかりと2本のストラップで止めるネックストラップの人気も高まっています。一方ではスマートフォンを落下させないようにと、背面に落下防止で取り付けるスマホリングも人気です。
このようにスマートフォンの大きさ・重さが変わっていく中でサムスンが生み出したアクセサリが幅の広いベルトのようなストラップを備えたケースです。6月28日には韓国でスターバックスと提携を発表し、スターバックスのコーポレートカラーであるグリーンを基調としたオリジナルケースが発売されました。
スマートフォンのケースは「Galaxy S22 Ultra」と「Galaxy S22+」用の2種類。このうちGalaxy S22 Ultra用のケースに注目してください。背面に幅の広いストラップがついています。このストラップ部分に手を入れるとスマートフォンの落下防止になるというわけです。しかもストラップの端には金具がついていますよね。この金具にネックストラップをつければスマートフォンを首からぶら下げておくこともできるわけです。
この幅広ストラップのついたケースは、実はすでに他のGalaxyスマートフォン向けにも販売されています。元々は折りたたみ式の「Galaxy Z Flip3 5G」用に登場したもので、ケース本体に巻きつくようなストラップがデザイン上のアクセントにもなっています。このケースは日本でも販売されています。
サムスンはその後投入したモデルにも次々とストラップケースを投入。モデルごとにストラップのデザインを変えるという、ちょっとした遊び心も加えています。Galaxy Z Flip3 5Gのストラップには「Flip」の文字が、Galaxy Aシリーズなら「A」の文字がデザインされている、といった具合です。
このストラップケース、ストラップ部分のサイズはどのモデルも同じで、着せ替え用のストラップも一部の国では別売されています。幅が広いため企業名を入れたりイラストを書くことも可能で、サムスンとしてはノベルティーとしての展開も考えているようです。
今回のスターバックスとのコラボはケースそのものもセットですが、幅の広さを生かしてストラップのデザインをレシートにするというアイディアは面白いものではないでしょうか。このレシートストラップだけでもスターバックスで別売してくれたら、Galaxyのスマートフォンが欲しくなる、なんて人も出てくるかもしれません。
このストラップケースの交換ストラップは一部の国でいろいろなデザインのものが売られていますが、特にマレーシアではディズニーとコラボしておりミッキーマウス、マーベル、スター・ウオーズなどのキャラクターものや、ナショナルジオグラフィックストラップ、なんてものも出しています。
中でもスター・ウオーズやシンプソン一家のキャラクターのものはネックストラップもついており、そのまま首からぶら下げることも可能です。GalaxyシリーズはiPhoneのように機種が限られておらず、多数のモデルが毎年販売されています。その多くのモデルにストラップケースを出していけば、いずれサムスン以外からも様々なストラップが出てくるようになるかもしれません。
なお日本ではGalaxy S22 Ultra、Galaxy S22、Galaxy A53 5G用にストラップケースが販売されていますが、利用者はまだほとんどいないようです。やはりこの手のケースの普及を図るのであれば、端末購入者に無料で配布する、といった思い切ったキャンペーンも必要かもしれません。ちなみにヨーロッパでは今年2月のGalaxy S22シリーズ発売時、一部の国でストラップケースなどをほぼ半額で販売したこともあります。スマートフォンのケースは販売時の利益率は高いでしょうが、ストラップケースのストラップを交換できるという文化を広げるためにもぜひ無料プレゼントなどをやってほしいもの。
サムスンはこのストラップケースを小型タブレットのケースにも展開しています。AppleはiPhoneの背面にマグネットを埋め込み、ケースをつけてもマグネットでお札入れや充電台が貼り付けられるという、ケースの新しい文化を生み出しました。サムスンのストラップケースは果たしてこれからメジャーなものになっていくのか、他のメーカーの動向なども含め、気になるところです。