NTTドコモとソフトバンクモバイルの2009年夏モデルには韓国メーカーの製品も複数ラインナップされている。このうちタッチパネルを採用したモデルには特徴的なアクセサリが付属する。本体カラーとあわせたストラップ型のスタイラスペンで、Samsung、LG両社が同時に採用している。機能性とデザインを追及したこのストラップは日本でも流行になるだろうか?

海外では人気、韓国メーカーのストラップ形スタイラス

フルタッチディスプレイを採用した端末としてはiPhoneが有名だ。iPhoneのタッチパネルは静電圧方式を採用しており、指先で触れるだけで操作できる。その反面つめ先などでは操作できないことから、操作しにくいと感じている人も女性などにはいるようだ。

一方iPhone以外の多くのメーカーが採用するのが感圧式タッチパネルで、こちらは爪やスタイラスペンなどで操作可能だ。タッチパネルの感度は静電式のほうが優れているものの、海外では多くの感圧式タッチパネルを採用した携帯電話が販売されており、女性に人気が高いという。そのためか操作に必要なスタイラスペンも、女性を意識したスタイリッシュなものを提供するメーカーが増えている。

Samsungのストラップ形スタイラス。使用時はキャップをはずす。海外ではメジャーなアクセサリになりつつある

中でもSamsungとLGは口紅を細くしたようなデザインのスタイラスペンをストラップ形状にし、タッチパネル端末に付属させている。海外では日本ほどストラップをつける文化が無いが、このスタイラスストラップはデザインが上品なこともあって端末購入者のほとんどがつけているようだ。

タッチパネル端末が増えればストラップも進化する

日本でも2008年冬に発売された「Softbank 930SC OMNIA」がこのスタイラス型ストラップを採用したが、本体カラーとは関係なくどの製品にもブラックカラーのものが付属していた。せっかく本体のカラーバリエーションがありながらも黒一色だけのスタイラスストラップでは、ちょっと地味な感も否めなかったところだ。

しかしこの夏モデルではSamsungの「Softbank 931SCOMNIA Pop」、LGの「docomo STYLE series L-04A」などタッチパネル搭載端末がいずれも本体とあわせたカラーリングのスタイラスストラップを付属させている。これまでは自分の好みのストラップだけを付けていた人でも、カラーコーディネートされたスタイラス型ストラップなら一緒に付けても違和感がないと感じられるだろう。

もちろんメールを多用する人にとっては数字キーによる文字入力のほうが手軽に利用でき、スタイラスペンの利用頻度は低いかもしれない。でもカフェのテーブルに座ってくつろいでいるときなどは、スタイラスペンでタッチパネルを落ち着いて操作するのも悪くはない。また撮影した写真に自由に絵を書ける「お絵かき機能」などはスタイラスペンを利用したほうが楽しさが増すだろう。

すなわち今後、スタイラスペンを使った操作を重視したタッチパネル式端末の種類が増加すれば、このスタイラス型ストラップのようなアクセサリを好んで利用する利用者も増えていくだろう。またそうなれば既存のマスコットやキャラクターを模したストラップなども、手足の部分などをスタイラスとして利用しやすい形状にしたものが出てくるかもしれない。書き味を強化した「手書きのためのスタイラス型ストラップ」といった商品の登場も面白い。これまでは携帯電話のアクセサリに過ぎなかったストラップも、タッチパネル端末の登場で今後機能進化が図られていく可能性もありそうである。

LGのL-04Aは本体にあわせたスタイラス型ストラップを採用。日本でも韓国メーカーはこのアクセサリを標準装備していくようだ