LGから小型ヘッドホン「LG TONE Free HBS-FN7」が発売になりました。あまり大きな話題になっていませんが、ニューノーマル時代に必須と思われるUV除菌機能を搭載しています。これからの時代、スマートフォンやスマートフォンを一緒に使うアクセサリ類は抗菌・除菌機能が必須となるかもしれません。
すでに手で触れることの多いスマートフォンのケースも抗菌仕様のものが増えています。シャオミは一部のスマートフォン付属のケースを銀イオン加工した抗菌仕様にしています。またソニーの「Xperia 1 III」用純正ケース「Xperia 1 III Style Cover with Stand XQZ-CBBC」も抗菌処理加工されています。
スマートフォンとペアで使うヘッドホンは電車の中や移動中のみならず、自宅にいる時間が長くなったことで家族や同居人に迷惑をかけずに音楽を聴いたり動画を見るときの必需品となりました。最近はAppleのAirPodsに代表される超小型の「TWSヘッドホン」(TWS=True Wireless Stereo)が人気です。リモート会議を開くときでも「TWSヘッドホン」ならちょっと席を立って本棚から資料を持ってくる、なんてことも簡単です。
TWSヘッドホンはヘッドホンメーカーはもとより、スマートフォンメーカーやダイソーなどの100円ショップ(さすがにTWSヘッドホンは100円ではありませんが)など様々な企業が製品化しています。音質やデザイン、価格も幅が広いのですが、その中で注目したいのがLGのTWSヘッドホンなのです。
LG TONE Free HBS-FN7は円形の充電ケースが付属します。ヘッドホン本体のデザインは他のメーカーのものとあまり変わりません。アクティブノイズキャンセリングやMeridianのヘッドホン立体処理(HSP)によりどんな環境でも最高の音楽体験を提供してくれるとのこと。本体カラーは白と黒の2種類。日本では1万8,000円弱で販売されています。
音楽再生機能にも優れたLG TONE Free HBS-FN7ですが、最大の特徴はケースにあります。内部に紫外線(UV)ライトを装備しており、ヘッドホン本体をケースに入れて閉じると自動的にUV除菌が始まるのです。なおケースを開けるとライトは自動的に消える安心設計。「独立機関によるテストによると、UVナノ充電クレードルは、充電中に10分でイヤホンのスピーカーメッシュ上の大腸菌と黄色ブドウ球菌の99.9%を殺菌します」とのことで、ヘッドホン本体をケースに収納するたびに常に除菌が行われるというわけです。
帰宅後に手の洗浄のみならず、衣類やスマートフォンを消毒する人も多いでしょう。しかし外で使ったヘッドホンを毎回毎回除菌シートで拭き取るのも大変です。でもLG TONE Free HBS-FN7ならケース外側を軽く一拭きするだけで除菌OKとなるわけです。LGは海外で電動ファンを内蔵するスマートマスクを販売するなど、ニューノーマル時代向けの家電製品を次々と発表しています。UV除菌ヘッドホンもLGだからこそすぐに製品化したと言えるでしょう。
LG以外にも、UV除菌機能を搭載したTWSヘッドホンは海外で増えています。オーディオメーカーのTEACがオーストラリアで販売する「UVTWSX9W」「UVTWSX9B」は99オーストラリアドル、約9,000円と比較的安価な製品ですが、内部にUVライトを装着しています。
本体内部を覗くと、充電ケースのヘッドホン本体が入る部分に小さなUVライトが見えます。このライトを使って20秒でヘッドホンを除菌できるそうです。LGの製品がTUVなど国際機関の除菌テストを行っているのに対し、こちらの製品の詳細は不明ですが、大手メーカーの製品だけに信頼はできそうです。
海外通販サイトで「UV」「TWS」で検索するとUV除菌ライト内蔵TWSヘッドホンがいくつか見つかりました。あまり知られていないメーカーのものが多く、やはり除菌効果がどの程度なのかは不明です。除菌効果を次の必須機能と考えているメーカーが増えているだけに、今後は国際的な基準を設定した上でテストが実施されるべきでしょう。UVライトのケース内の搭載は難しいものではないと思えるので、いずれすべてのTWSヘッドホンがUV除菌機能を内蔵する時代が来るかもしれません。