ファーウェイから2020年秋冬向け最新スマートフォン「Mate 40」シリーズが発表されました。さらに高速化されたチップセット「Kirin 9000」を採用、カメラ性能も向上した魅力的な製品です。
最上位モデルの「Mate 40 Pro+」のカメラはなんと5眼。5,000万画素の広角、2,000万画素の超広角に加え、800万画素の光学10倍望遠を搭載。さらに中望遠域をカバーするため1,200万画素の光学3倍望遠も搭載します。そしてボケをしっかり出すためのToFカメラも搭載しています。なおシリーズ中核モデルとなる「Mate 40 Pro」はカメラが3眼。Mate 40 Pro+から10倍望遠とToFカメラを省いています。
これだけ魅力的なカメラを搭載したMate 40 Pro+ですが、ファーウェイはアメリカ政府からの制裁を受けておりスマートフォンを自由に生産できない状況になっています。ライカとコラボし業界でトップの性能を誇るカメラを搭載したファーウェイの最新スマートフォンも、現時点では中国のみでの販売に留まっています。追ってヨーロッパの一部の国でも販売予定ですが、日本への投入は現時点では一切不明です。
Mate 40シリーズには過去モデル同様、ファッションブランドのポルシェデザインとコラボした「Mate 40 RS Porsche Design」も存在します。カメラ周りのデザインを八角形とし、スポーツカーの速さをイメージする縦のラインの入った背面デザインはとてもカッコよく、むしろこちらの製品を重点的に販売してほしいと思えるほど。とはいえ価格は2,995ユーロ(約28万4,000円)。Mate 40 Pro+は1,399ユーロ(約17万3,000円)で、そもそもこちらも結構なお値段ですが、ポルシェデザインモデルはブランド品としてあえて高値で投入されます。
さてファーウェイは自社スマートフォン向けに機能性のあるケースを投入することでも知られています。これまでのモデルには防水ケースが用意されましたし、春のフラッグシップモデル、「P40 Pro」「P40 Pro+」にはゲーミングケースが発売されました。これは本体を横向きに持つと、ケース側面の左右にボタンが配置されるというもの。P40 Pro本体とはBluetoothで接続され、ゲーム使用中に画面ではなくケースのボタンを押すことでプレイしやすくするというものです。サードパーティー製で本体に装着するアタッチメント型のゲームボタンなども販売されていますが、こちらは純正なので本体にぴたりとはまり、操作性も高いのが特徴です。
Mate 40 Pro、Mate 40 Pro+向けにはLEDリングライト内蔵ケースが販売されます。これはケースの裏側にLEDライトが内蔵されており、それを180度引き上げるとフロントカメラを使うときに顔を照らすライトになるというものです。
Mate 40 Pro、Mate 40 Pro+のフロントカメラは1,300万画素+ToFという2眼で、フロントカメラでもボケを効かせたセルフィーが撮れます。室内などちょっと明かりが暗い場所で自分の顔を撮りたいときにはライトが欲しいもの。クリップタイプでスマートフォンの上部に取り付けできるLEDライトも市販されていますが、充電式のため使おうと思ったときに電池が切れている、なんてこともあるかもしれません。
ファーウェイのこのケースはスマートフォン本体からワイヤレス給電を受けるので充電は不要で、使いたいときにいつでもライトを引き上げれば自分の顔を照らすことができるのです。
「自撮りなんてあまりしないよ」という人もいるでしょう。しかし最近はリモートワークが増え、オンライン会議も増えています。商談で客先とビデオ通話することもあるでしょう。その時こちらの顔が暗く写るようでは印象を悪くしてしまうかもしれません。背面スイッチでいつでもLEDライトをONにできるこのケースを付けていれば、ビデオ通話時にも利用することができるのです。
そういえば過去にはiPhone用のケースの周辺にLEDライトをつけたセルフィー用ケース、なんてものが話題になったことがありました。そのころは主に女性のセルフィー向けとして販売されたため、誰もが使うというヒット商品にはならなかったようです。
しかしビデオ通話やオンライン会議の増えた今、スマートフォンで自分を顔を写すときに明るくするためのLEDライトの需要が増えるかもしれませんね。例えばZenFone 7のように背面カメラがそのままフロントカメラになる製品なら、背面カメラのLEDライトをそのまま自分の顔を照らす用途にも使えます。
スマートフォンの背面カメラの性能アップもそろそろ頭打ちになりそうです。次の時代はビデオに適したフロントカメラ周りの機能強化が計られていくのかもしれません。