サムスンの1億800万画素&100倍ズームカメラ搭載スマートフォン「Galaxy S20 Ultra」は2020年3月に行われた日本の3キャリアの5Gサービス発表会では採用のアナウンスはありませんでした。海外市場ではGalaxy S20シリーズの中でもS20 Ultraの人気は高く、サムスンの予想以上の人気製品になっているという話も聞かれます。日本ではSIMフリーでGalaxy S20 Ultraが発売される可能性もまだ否定できず、興味ある方はぜひSNSなどで発売希望の声をメーカーに届けてはいかがでしょうか?
さてGalaxy S20 Ultraが搭載する1億800万画素カメラのセンサーはサムスン製です。しかしこのセンサーを最初に商用化したのはサムスンではなく、シャオミが日本でも発売した「Mi Note 10」でした。ということで両モデルは同じカメラを搭載しているわけですが、撮影後の画像処理の部分で異なるアルゴリズムや処理を行っているため、写真の仕上がりには差が出ます。またレンズも両者は異なります。
ということでこの2つのスマートフォンの1億画素カメラ対決を行いたいと思っていたのですが、日本でS20 Ultraが出てこないことや、海外でもまだ発売国が少ないことからなかなか入手出来ていません。実は2月にサンフランシスコで行われたGalaxy S20シリーズ発表会のタッチ&トライの会場で、試しにほぼ同じ構図でMi Note 10とGalaxy S20 Ultraで撮り比べをしたのでした。その時は「日本でS20 Ultraが出たら改めて撮ろう」と思ったので、適当に数枚撮っただけ。そのため、本格的な比較にはなっていないかもしれません。また会場は暗いためにカメラのパフォーマンスを完全に出し切れていないと思います。しかしせっかく撮ったということで、両者の写真の比較をしてみたいと思います。
まず1億800万画素で撮影した写真の解像度ですが、Mi Note 10が12,032×9,024ピクセル。Galaxy S20 Ultraが12,000×9,000ピクセルでした。Mi Note 10のほうがわずかに高くなっています。ファイルサイズは10MBを超える巨大なものになるので、ここでは1,200×900ピクセルにリサイズした写真を掲載します。
まずはGalaxy S20 Ultraの写真から。とりあえず撮影、という感じなので構図はいまいちですが。
こちらはMi Note 10。
ぱっと見比べると、Mi Note 10のほうがやや黄色みが強いように感じます。一方背面のGalaxy S20のボードの上にかかっているカーテンのしわの部分がうっすらと写っています。
さて1億画素カメラの使い方は、「とりあえず写しておいて、あとから一部を切り取って使う」と筆者は思っています。そこで両者の写真から、背面のGalaxy S20のブルーモデルの部分の「SAMSUNG」ロゴ部分を切り取ってみました。
まずはGalaxy S20 Ultra。
こちらはMi Note 10。
このように切り取ってもそれなりに見られる写真を得られるのが1億画素。比べてみるとMi Note 10のほうがシャープな写りになっています。
そしてさらに小さい部分を切り取ってみました。タッチアンドトライのテーブルの上に置いてあった、端末部分の拡大です。最初の写真でテーブルの向こうに建っている女性の左手前あたりのテーブルの上です。
Galaxy S20 Ultraで撮影した写真の、テーブルの上を切り取りったものがこちら。
Mi Note 10でも同様に切り取ってみました。
ここまで拡大してもそれなりに写っているのはすごいものです。この比較ではGalaxy S20 Ultraのほうが細かい部分までうまく写せているようです。
続いて別のアングルの写真を比較してみます。まずはGalaxy S20 Ultra。
こちらはMi Note 10です。
そして天井の部分を切り取ってみました。まずはGalaxy S20 Ultra。
こちらはMi Note 10
こちらの比較ではGalaxy S20 Ultraのほうが若干明るく写っているかもしれません。とはいえ、好条件とは言えないのでどちらも写り映えは変わらないかもしれません。
今回の比較は「どちらがいい」というよりも、1億800万画素ならここまで撮れる、という作例になったかと思います。カメラのパフォーマンスは画素数だけではないですが、1億を超えた画素数を持つスマートフォンのカメラの可能性は十分あると感じられました。いずれ晴天のもとで風景写真を撮影して、再度撮り比べしてみたいと思います。