2018年8月にソウルで韓国のスタートアップ企業を集めたイベント「MIK」が開催されました。MIKとは「Made in Korea and Made by Korea」の意味で、韓国でも次々に生まれるスタートアップ企業の製品を国内外にアピールするイベントです。韓国の最新スタートアップはどんな製品を作っているのか、気になった製品を見てみましょう。
Boudの「Oppy」まるで何かの生き物のようなデザインをしています。首を自由に曲げることのできるアクションカメラで、1,300万画素のカメラを搭載。写真だけではなく最大2,160p/24fpsの動画を撮影することも可能です。首の部分は自由に曲がるので、腕や自転車のハンドル部分に巻き付けたり、机の上に置くときに台の形に変形させるのも可能です。GoProなどのアクションカメラは固定するために専用のホルダーや三脚が必要ですが、Oppyならこれ単体で自在な使い方ができるのです。
Ufirstの「Nuguna Neckband」は首掛け式のヘッドセットです。しかし普通のヘッドセットではなく、本体の外側にマイクを内蔵し、外部の音を拾いそれを増強してスピーカーから音を出してくれます。つまり聴力が弱い年配者などをターゲットとした製品なのです。お年寄りが外を歩いているとき、後ろから自動車が迫ってきても気が付かない場合があります。しかしNuguna Neckbandを首にかけていれば車の音を拾って本体内側のスピーカーから聞けるのです。
また家の中でもアラームの音やドアをノックする音などを拡大してくれます。ヘッドセットの左右にマイクとスピーカーがあるので、どちらの方向から音がしたかもわかるようになっています。さらには地震や台風などの警報を受けると自動的に通知してくれる機能も追加していくとのこと。首にかけるだけと使いやすく、サイズも小さくないので紛失しにくいなど、使いやすさも十分考えられた製品なのです。
Modoo & Modooの「Modoobell」はAndroid OSベースのドアホンです。いわばスマートフォンを埋め込んだドアホンともいえます。健常者であれば来客がドアベルを押せばすぐ気が付くでしょうが、難聴者の方々にとってはそれも難しいことが多々あります。そこでドアにカメラを付けるとともに、スマートフォンアプリを使ってそのカメラからの画像を自宅のあらゆる場所から、あるいは外出先から確認することができるのです。来客がベルを押せば自動でカメラからの映像を配信してくれるので、来客に気が付かないことも無くなります。そしてドアのところまでいかずとも、来客はModoobellの画面、自分はスマートフォンの画面を使ってビデオチャットもできます。
また画面にはクイックアイコンの設置もあり、宅配便業者などはそれを押すことで自分の目的をすぐに伝えられます。開発者によると実際に家族に難聴者がおり、宅配便業者が来ても気が付かず、荷物の再配送を頼むのも困難なことがよくあるとのこと。また忙しい時にセールスマンなどが来ると、それの応対だけでも時間を取られてしまいます。万が一自分が寝ているときに来訪者がありスマートフォンへの通知に気が付かない場合でも、来訪者のビデオが自動撮影されるために、後から誰が来たかを確認できます。Nuguna Neckband同様、難聴者や年配者などをサポートしてくれる心強い製品といえるでしょう。
GreenTechRollの「360度無動力回転歯ブラシ」はこれまで紹介した3製品とは異なり、スマートフォンなどとは連携しない単体利用す「歯ブラシ」です。しかしその構造は普通の歯ブラシと大きく異なっており、回転式の円形の台座にブラシを植え付けたヘッドが2つ、装着されています。電動歯ブラシを手動駆動に仕上げた、そんなイメージです。
ブラッシングする時に円形のブラシ部分が自由に動くため、歯と歯の隙間にもうまくブラシが入り込みます。前後や上下の動きに対してもブラシヘッドが回転してくれるので、歯にも無理な力がかかりません。また電動歯ブラシのように高速に回転することで歯の表面を傷めることも無いといいます。ブラシのヘッド部分だけを交換することも可能です。韓国ですでに発売中ですが、日本やアメリカでも大々的に売り出したいとのことでした。