「親知らず」とよく聞くけれど、実際はよくわからない人も少なくないはず。本連載では、親知らずの基礎知識から、気になるギモンを歯科医師の福田尚美先生に答えてもらいました。
今回はキホンの「キ」。そもそも親知らずとは何なのか、親知らずが生えていない人もいるのかを紹介していきます。
■親知らずとは?
――「親知らず」とはそもそもどんなものなのでしょうか?
親知らずとは上下左右の一番奥に生えてくる歯です。「第3大臼歯」や「智歯(ちし)」とも呼ばれます。親知らずは他の永久歯と違って、10代後半~20代前半頃に生えてくることが多いのですが、この時期は親が子供の歯の状態を知らないことから、「親知らず」という名前がつきました。
昔の人は硬いものを食べるために必要だった「親知らず」ですが、現代人は顎が小さくなり、親知らずが生えるスペースがなくなってしまっています。そのため、親知らずは正常に生えないことが多く、虫歯や炎症などのトラブルを引き起こすことがあります。
生え方も斜めに生えていたり、半分埋まっていたり人それぞれです。そのため親知らずについてどうしらよいのかという悩みを持つ人は多いです。
――親知らずが生えていない人もいるのでしょうか? また、それは問題ないのですか?
親知らずがない人もいます。また親知らずがあるけれど実は埋まっており、生えていないので自分には親知らずがないと思っている人も多いでしょう。
親知らずが生えてこない理由は、"顎骨のスペース不足"と"遺伝の影響"があります。日本人の3~4人に1人程度が、親知らずが生えてこないと言われています。親知らずが生えてこない場合や、親のどちらかが生えていない場合は、必要な遺伝子に異常がある可能性があります。
また、歯茎の中に埋まっているのに生えてこない親知らずは、顎が小さい人に多く見られます。日本人は特に顎が小さいので生えてこない、または正常に生えてこられないという場合が多いです。
しかし、親知らずが生えてこなくても、特に問題はありません。むしろ、親知らずが生えることで起こるトラブルを避けることができます。
親知らずの基本をあなたは知っていたでしょうか? それでは、次回をお楽しみに!
監修者 : 福田 尚美 先生
【経歴】歯科医師臨床研修終了後、審美歯科・ホワイトニング専門医院勤務。 / 一般歯科・小児歯科非常勤勤務。美容健康記事年間500記事作成したライター経験を生かして、歯科コンテンツ作成や歯科企業サポートやセミナーサポート等も行っている。
【資格】マウスピース矯正 -Invisalign -Asoaligner -Smiletru, ホワイトニング -ポリリンホワイトニング, その他 -日本離乳食・小児食育学会ベーシックセミナー
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