ソフト名 | PocketTweak | |
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作者 | 今井透氏(Tillanosoft) | |
区分 | フリーウェア | |
動作確認機種(※) | W-ZERO3 W-ZERO3 [es] EM・ONE |
※:記事執筆時点における確認結果であり、これらの製品ですべての機能が確実に動作することを保証するものではありません。また、ここに挙げた以外のWindows Mobile搭載製品でも動作する場合があります。
(前回より続く)
PocketTweakがサポートする主な機能は、以下の通りである。
なお、前回も触れたとおり、設定によっては動作が不安定になる場合や、そもそも機能しないものもあるので、いくつかの設定については解説を割愛している。また、通常の操作では行えない変更を加えることになるので、デバイスの動作が不安定になる可能性もある。使用前に必ずきちんとバックアップを取ってから設定に臨もう。
アニメーション(ウィンドウ及びメニュー)の有効/無効化
ウィンドウ表示の際や、メニュー表示の際のアニメーションを有効/無効化する。リソースを消費するばかりであまりメリットはないので、どちらも無効化してしまって問題はないだろう。なお、同じ画面内にある「その他」の項目は、Windows Mobile搭載端末では機能しないので、設定する意味はない。
拡張子へのプログラムの割り当ての追加/変更/削除等
恐らくはこの機能が、PocketTweakを導入する上で最も利便性が高く、そして最も頻繁に利用される機能だろう。これは「特定の拡張子のファイルを、任意のアプリケーションで実行」するように設定を変更できる機能であり、うまく使いこなせばWindows Mobile搭載端末の利便性を大きく向上させることができる。
具体的な設定方法は、
- 「ファイルタイプ」に、アプリケーションと関連付けたい拡張子を登録する
- 上記で登録した拡張子を選択して、関連付けたいアプリケーションを指定する
これだけである。もちろん、既に登録済みのファイルタイプとアプリケーションを、別のものへと関連付けを変更することも可能だ。
システム関連フォントの変更と、フォントキャッシュサイズの変更
ここでは、「システムフォント」「メニューバーフォント」「ポップアップメニューフォント」の3種類を変更できるが、正直なところ、これらのフォント変更はあまりお勧めしない。どうしても変更したいという場合は、必ずバックアップを取ってから臨んでほしい。
一方の「フォントキャッシュ」は、古くからWindows CE搭載端末の定番チューニング項目として広く知られている。ここの割り当てサイズを大きくすれば、システム全体のパフォーマンスが向上するが、大きくしすぎるとあまり意味がなく、逆にシステムを不安定にする場合もある。とりあえず、2Mバイトあるいは4Mバイト前後の値を設定して試してみるなど、自分なりに設定を詰めていくといいだろう。
スクロールバーの設定変更
画面に表示される「スクロールバー」の太さなどを変更できる。あまりに細くし過ぎるとかえって使い勝手が悪くなってしまうが、適度に調整してやれば、今まで以上に広い画面を確保できるので、ちょっと凝ってみる価値はあるかもしれない。
Pocket IEで「ClearType Text」を表示
PC版のWindowsでもおなじみの視認性向上のための設定である。「Pocket IE」は「Internet Explorer Mobile」に名称が変わってしまったものの、設定自体は有効に機能するので心配は要らない。
「アドレス」履歴の消去
「Internet Explorer Mobile」のURL履歴(ヒストリー)を消去してくれる。単にそれだけだが、履歴を他人に見られると少々困ったことになるようならば、重宝する機能かもしれない。
古さを感じさせない、定番のカスタマイズ実施用アプリケーション
「PocketTweak」は、その原型となった「SmallTweak」から数えると、おおよそ8年にわたる開発の歴史を誇る。ここまでの長きにわたって、メンテナンスとリリースを続けているTillanosoftの努力とその愛情には、ただただ頭が下がるばかりである。決して派手さはないものの、無駄なく、シンプルで、必要十分なカスタマイズが可能な点は、他の追従を許さぬ魅力を今なお備えている。
Windows Mobileの設定を行おうという場合には、まず、導入を検討したいアプリケーションだろう。ただし、設定前のバックアップだけは、どうか忘れずに。