こんにちは、阿久津です。Windows 10にはヒントやお薦めの機能を紹介する仕組みが備わっています。例えば、「新しいOfficeを始めよう」と定期的にOffice 365の利用を求める通知を送ってきますが、ユーザーにとっては作業が中断されてしまい、決して好ましくはありません(図01)。

図01 アクションセンターに並ぶアプリケーションからの通知

これらの通知は、「設定」の<システム/通知とアクション>に並ぶ、<Windowsを使用するためのヒントやおすすめの方法を取得>のスイッチで無効にできますが、今回はこの設定をレジストリからチューニングしてみましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ContentDeliveryManagerキーを開きます。
3. DWORD値「SoftLandingEnabled」のデータを「0」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。

これで操作が完了しました(図02~05)。

図02 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図03 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\ CurrentVersion\ContentDeliveryManagerキーを開きます

図04 DWORD値「SoftLandingEnabled」キーをダブルクリックで開き、データを「0」に変更してから<OK>ボタンをクリックします

図05 レジストリエディターを終了します

それでは結果を確認しましょう。[Win]+[I]キーを押すなどして「設定」を起動し、<システム/通知とアクション>を開きましょう。設定項目として並ぶ<Windowsを使用するためのヒントやおすすめの方法を取得>のスイッチがオフになっていることがわかります(図06~07)。

図06 こちらはチューニング前の状態。<Windowsを使用するためのヒントやおすすめの方法を取得>のスイッチはオンです

図07 チューニング後、同項目のスイッチはオフに切り替わっています

なお、スタートメニューにお薦めのアプリケーションを提示する<ときどきスタート画面におすすめを表示する>は、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ContentDeliveryManagerキーのDWORD値「SystemPaneSuggestionsEnabled」のデータを「0」に変更することでオフに切り替わります。このように設定箇所やレジストリエントリーが各所に散乱していますが、便利なのでお試し下さい。

話は脱線しますが、Windows 10 バージョン1607のWindows Inkワークスペースにも、同様のお薦めアプリを提案する領域を設けていますが、最新のWindows 10 Insider Preview ビルド14965では、本領域を無効にする設定項目が加わりました。2017年3月頃と言われているWindows 10 Creators Updateでは、GUIから設定を変更できるようになります。次回は、こちらのチューニングを紹介しましょう(図08~09)。

図08 Windows Inkワークスペースに設けられた「おすすめ」

図09 「設定」の<デバイス/ペンとWindows Ink>に加わった<おすすめのアプリを表示>

なお、本チューニングを破棄にする場合は、「設定」から<Windowsを使用するためのヒントやおすすめの方法を取得>のスイッチを切り換えるか、DWORD値「SoftLandingEnabled」のデータを「1」に変更します。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)