こんにちは、阿久津です。Windows 10 Insider Previewでは、Cortanaのカスタマイズ領域が広がりました。現時点ではGUIによる設定項目は用意されていませんが、レジストリエントリーを編集することで、軽微ながらも動作を変更できます。
今回紹介するのは、Cortanaの検索ボックスにアイコンを追加するチューニング。まずは以下の手順を実行してみましょう。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Search\Flightingキーを開きます。
3. DWORD値「Current」「RotateFlight」のデータを「0」に変更します。
4. HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Search\Flighting\0\ShowSearchGlyphLeftOfSearchBoxキーを開きます。
5. DWORD値「Value」を作成し、データを「1」に変更します。
6. レジストリエディターを終了します。
これで操作が完了しました(図01~07)。
図02 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Search\Flightingキーを開きます |
図05 HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Search\Flighting\0\ ShowSearchGlyphLeftOfSearchBoxキーを開きます |
それでは結果を確認しましょう。検索ボックスに任意の文字列を入力しますと、それまで存在しなかった虫眼鏡アイコンが先頭に加わっています(図08~09)。
ShowSearchGlyphLeftOfSearchBoxというキー名からもわかるとおり、「検索ボックスの左側に検索グリフを表示する」というチューニングです。グリフとは彫刻や象形文字といった意味を持つ単語ですが、ここでは絵文字アイコンと捉えるとわかりやすいでしょう。
本チューニングでWindows 10の検索機能に変化が生じることはありません。しかし、英語版では付箋紙に書いた手書きのスケジュールをCortanaのリマインダーに登録可能にするなど、日本語版では未実装の機能が多く存在します。来年3月のWindows 10 Creators Updateリリース時はCortanaにも変化が加わることでしょう。
なお、このチューニングを破棄する場合は、ShowSearchGlyphLeftOfSearchBoxキーに並ぶDWORD値「Value」のデータを「1」に変更してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)