こんにちは、阿久津です。Windows 10 Insider Preview ビルド14931には、新しいポリシー設定が加わりました。それは「Remove access to use all Windows Update features」です(図01)。
ポリシー設定の説明には、「Windows Updateのスキャンを実行する機能を削除できます」とありました。以前のWindows OSにあったWindows Update経由の自動更新を制御するDWORD値「NoAutoUpdate」に近い存在と思われます。
しかし、Windows Updateのスキャンが行われなければ、更新プログラムの存在を知らずに過ごしてしまう恐れがあります。自動更新によって、Windows 10の安定性を損ないたくないなら、<機能の更新を延期する>を有効にする方が安全です(図02)。
しかし、ローカルグループポリシーエディターはWindows 10 Pro以上のエディションでしか使用できません。そこで今回はレジストリからWindows Updateへのアクセスを抑止するチューニングを紹介します。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdateキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「SetDisableUXWUAccess」を作成し、データを「1」に変更します。 4. レジストリエディターを終了します。
5. 「gpupdate.exe」を実行します。
これで操作が完了しました(図03~12)。
それでは結果を確認しましょう。「設定」から<更新とセキュリティ/Windows Update>を開きますと、「一部の設定は組織によって管理されています」とのメッセージが現れ、<更新プログラムのチェック>ボタンがグレーアウトしていることを確認できます(図13)。
前述のとおり本チューニングは、OSビルド14931以降でのみ適用可能でした。試しにWindows 10 バージョン1607(OSビルド14393.187)で同じレジストリエントリーを加えても、Windows Updateは実行できます。CB(Current Branch)をお使いの読者諸氏は2017年春頃と噂(うわさ)されている、次のアップグレードをお待ちください(図14)。
なお、本チューニングを破棄するには、DWORD値「SetDisableUXWUAccess」のデータを「0」に変更するか値自体を削除し、gpupdate.exeを実行してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)