こんにちは、阿久津です。Windows 10 Anniversary Updateを適用すると、サードパーティ製のWebカメラが動作しなくなるという現象が発生しています。著名なMicrosoft WatcherであるPaul Thurrott氏の説明によれば、USB接続のWebカメラで動画圧縮形式にMotion JPEGやH.264を用いると、Skypeが1分程度でハングアップするとか(図01)。
Microsoftの開発者向けフォーラムでは、本件に関するスレッドが立ち上がっていました。Microsoft Camera Teramのメンバーは、Motion JPEGは直近……おそらく2016年9月の更新プログラムで修正されますが、H.264についてはその後になると説明しています。
さて、このWebカメラ問題については既に、レジストリエントリーを変更してトラブルを回避する方法が発見されています。今回はその手順を紹介しましょう。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows Media Foundation\Platformキーを開きます。
3. DWORD値「EnableFrameServerMode」を作成します。
4. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Microsoft\Windows Media Foundation\Platformキーを開きます
5. DWORD値「EnableFrameServerMode」を作成します。 6. レジストリエディターを終了します。
これで操作が完了しました(図02~09)。
図03 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\ Windows Media Foundation\Platformキーを開きます |
それでは結果を確認……したいところですが、実は筆者の環境では、Webカメラの動画圧縮形式にYUY2を使っているためか、Anniversary Update適用後も問題なく使用できています。今回のチューニングでは、値名「EnableFrameServerMode」から察するに、Windows 10 Anniversary UpdateのFrame Serverを無効にしているようです。しかし、筆者の環境では値の有無に限らず、Webカメラを使用するアプリケーションの動作に変化ありませんでした。
前述のとおり、Microsoftからこの問題を解決するための更新プログラムが配信される予定です。その際は、各Platformキーに作成したDWORD値「EnableFrameServerMode」を削除し、PCを再起動してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)