こんにちは、阿久津です。今更説明するまでもありませんが、Windows Vistaには、エクスプローラと<スタート>メニュー、2箇所のクイック検索が用意されています。エクスプローラのクイック検索は、開いているフォルダおよびサブフォルダが検索対象となり、主にファイルや内部データを検索します(図01~02)。
一方、<スタート>メニューにあるクイック検索は、ローカルディスクのファイルや内部データを格納したインデックス情報を元に検索を実行しますが、検索結果として列挙されるのはユーザーファイルに限らず、アプリケーションやInternet Explorerの履歴やお気に入りなど数多くの情報が含まれます(図03)。
そのため、システム全体に対する検索を行なう場合は、<スタート>メニューのクイック検索を使うのが通例ですが、ネックになるのは、その検索範囲の広さ。必要になるのはユーザーが作成したファイルであることが多い方には、不要な履歴などが表示されるのは煩雑以外の何ものでもありません。そこで、<スタート>メニューのクリック検索で実行する検索範囲を制限するチューニングを行なってみましょう。ここでは検索結果からプログラムを抑制する手順を紹介します。
クイック検索やファイル名を指定して実行などから「regedit」を実行してレジストリエディタを起動し、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policies \ Explorerまでキーをたどって開きます(Explorerキーがない場合は作成します)。右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>と選択。名前を「NoSearchProgramsInStartMenu」に変更し、同DWORD値をダブルクリックしてください。値のデータを「1」に書き換えてから、<OK>ボタンをクリックします。レジストリエディタを終了し、Windows Vistaに再ログオンすれば、チューニング完了です(図04~08)。
図05: HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policiesまでキーをたどって開き、<編集>メニュー→<新規>→<キー>と選択して、Explorerキーを作成します |
この状態で<スタート>メニューのクイック検索で、任意のキーワードを元に検索を行ないますと、「プログラム」カテゴリが検索結果に含まれなくなります(図09)。
HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policies \ Explorerキーで設定できる項目は表1のとおり。今回はプログラムの検索を抑制するDWORD値「NoSearchProgramsInStartMenu」を作成し、データ値を書き換える設定を行ないましたが、Internet Explorerの履歴やお気に入りを検索結果に含めたくない場合は、DWORD値「NoSearchInternetInStartMenu」を作成し、データ値を「1」に変更します。基本的な手順は皆同じですので、ご自分が使いやすいように抑制する項目を選んで設定してください。
■表1 <スタート>メニューのクイック検索で抑制可能な項目 | ||
DWORD値名 | データ値 | 内容 |
---|---|---|
NoSearchProgramsInStartMenu | 1 | プログラムを検索しません |
NoSearchInternetInStartMenu | 1 | Internet Explorerの履歴やお気に入りを検索しません |
NoSearchFilesInStartMenu | 1 | ファイルを検索しません |
NoSearchCommInStartMenu | 1 | 通信を検索しません |
それでは、また次号でお会いしましょう。
阿久津良和(Cactus)