こんにちは、阿久津です。古くはクールスイッチ、一時期はWindowsフリップと呼称を変えてきた[Alt]+[Tab]キーを押して呼び出すあの機能。筆者の探し方が悪いのか、Windows 10における呼称を見つけられませんでした。最近はUIデザインに限らず機能名についても呼称が不明確なMicrosoftです。本稿では操作だけでなく機能も合わせて、[Alt]+[Tab]キーと呼ぶことにしましょう。
さて、[Alt]+[Tab]キーを押すと起動しているアプリケーションのサムネイル(縮小画面)が並び、そのまま[Alt]キーから指を離さずに[Tab]キーでアクティブにするウィンドウを選択できます。なかなか便利なショートカットキーです(図01)。
上図のように、[Alt]+[Tab]キーによる領域の背景には、デスクトップの状態が透過して見えます。しかし、ここからデスクトップアイコンやウィンドウを操作することはできず、透過して見えるメリットをあまり感じられません。そこで今回は[Alt]+[Tab]キーを押したときに、デスクトップアイコンやウィンドウを非表示にするチューニングをお送りしましょう。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\ MultitaskingView\AltTabViewHostキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「Wallpaper」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。
これで操作が完了しました(図02~11)。
それでは結果を確認しましょう。任意のアプリケーションやウィンドウを複数開いてから、[Alt]+[Tab]キーを押してください。するとデスクトップアイコンやウィンドウが非表示になったことを確認できます(図12)。
なお、本チューニングを無効にするには、DWORD値「Wallpaper」を削除し、エクスプローラーを再起動してください。ところで冒頭で述べた[Alt]+[Tab]キーの呼称ですが、キー名から判断しますと、「マルチタスキングビュー」と呼ぶのが正しいのかも知れません。かつてのクールスイッチという呼び方も、Windows XP以前はHKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktopキーの文字列値「CoolSwitchColumns」「CoolSwitchRows」が元となっています。もっとも日本人的には呼びにくいのため、「[Alt]+[Tab]キーの機能」の方が分かりやすいかも知れませんね。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)