こんにちは、阿久津です。Windows 10でも有効なジャンプリストですが、その数を意識しことはあるでしょうか。既定では11項目と決まっており、アイテムをピン留めして「固定済み」へ移動すると、「よく使うもの」などが減る仕組みです(図01)。

図01 ジャンプリストに表示される項目は11アイテムに限定されます

筆者はExcelをタスクバーにピン留めし、帳簿や銀行口座の入出金情報、取引先への請求書などをワークシートで管理していますが、ピン留めするアイテムが多く、「よく使うもの」に他のファイルが表示されずに困っていました。

Windows 8.xの「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」ダイアログには、<ジャンプリストに表示する最近使った項目の数>という項目が用意されていたため、ユーザーが自由に変更できます。しかし、Windows 10の同ダイアログに<ジャンプリスト>タブは存在しません(図02、03)。

図02 Windows 8.1の「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」ダイアログ。<ジャンプリスト>タブで項目数を調整できました

図03 Windows 10 Insider Preview ビルド14279の「設定」。<システム/Taskbar>が加わったことを確認できます

そこで今回は、ジャンプリストの表示可能項目の最大値を変更するチューニングをお送りします。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY\_CURRENT\_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advancedキーを開きます。
3. DWORD値「JumpListItems_Maximum」を作成し、データを10進数で「30」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。
5. エクスプローラーを再起動します。

これで操作が完了しました(図04~12)。

図04 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図05 レジストリエディターが起動したら、HKEYCURRENTUSER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\ CurrentVersion\Explorer\Advancedキーを開きます

図06 右ペインの何もないところを右クリックし、<新規>→<DWORD値>と順にクリックします

図07 値名を「新しい値 #1」から「JumpListItems_Maximum」に変更します

図08 DWORD値「JumpListItems_Maximum」をダブルクリックで開き、<10進数>をクリックで選択してから、データを「30」に変更して<OK>ボタンをクリックします

図09 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

図10 [Ctrl]+[Shift]キーを押しながらタスクバーを右クリックし、<エクスプローラーの終了>をクリックします

図11 [Ctrl]+[Shift]+[ESC]キーを押してタスクマネージャーを起動し、<ファイル>メニュー→<新しいタスクの実行>と順にクリックします

図12 テキストボックス「explorer」と入力して<OK>ボタンをクリックします

早速結果を確認してみましょう。任意のファイルを複数開いてジャンプリストを開いてください。するとジャンプリストの表示項目が増えたことを確認できます(図13)。

図13 ご覧のとおりジャンプリストの項目数が増えました。表示できない項目はスクロールバーで参照します

ちなみにWindows 8.xの「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」ダイアログが用意していた<ジャンプリストに表示する最近使った項目の数>では、最大60アイテムまで設定できました。Windows 10も同じかとDWORD値「JumpListItems_Maximum」のデータを「60」に変更してみましたが、結果は変わりません。Windows 10 バージョン1511(Threshold 2)の最大値は「30」のようです(図14)。

図014 本チューニングはすべてのジャンプリストに影響するため、スタートメニューの「よく使うアプリ」などにも反映されます

以下余談ですが、第384回で述べた、Windows 10 Insider PreviewでHyper-Vが使用できない件ですが、ビルド14295のISOイメージが公開されましたので、別途SSDを購入して新規インストールを試しました。残念ながら結果は同じくHyper-Vを有効にできません。泣く泣くビルド14279に戻しましたが、既にフィードバックは終えてますので、今後リリースされるビルドに期待したいと思います。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)