こんにちは、阿久津です。Windows 10 November Update(バージョン1151、TH2)から、アクティブウィンドウのタイトルバーにアクセントカラーを配色する機能が加わりました(図01~03)。

図01 初期状態のウィンドウ。アクティブと非アクティブウィンドウの違いは文字の配色のみです

図02 「設定」の<パーソナル設定>→<色>に並ぶ<スタート、タスクバー、アクションセンター、タイトルバーに色を付ける>のスイッチを「オン」に切り替えます

図03 アクティブウィンドウの背景色が変化し、見やすくなりました

こちらは第346回で紹介したようにアクセントカラーの配色範囲をタイトルバーに広げたというものですが、<スタート、タスクバー、アクションセンター、タイトルバーに色を付ける>を有効にしますと、項目名どおり各所の配色も変化するため、個人的には好みとは言えません。

加えて使いにくく感じるのが、非アクティブウィンドウの配色です。図01や図03で示したように明灰色を基調にしているため、似た灰色を用いたウィンドウタイトルも見えにくくなりました。しかし、Windows 10は各所のテキストサイズは変更できても、配色は変更できません(図04)。

図04 「ディスプレイ」からテキストサイズの変更は可能ながらも配色は切り替えられません

MicrosoftはWindows 8.xやWindows 10 Mobileにおいて、ワンディスプレイ=ワンアプリケーションというコンセプトがあるため、Windows 10の仕様も理解はできますが、不便に感じることもあります。そこで今週は非アクティブウィンドウのタイトルバーに着色するチューニングをお送りしましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\DWMキーを開きます。
3. DWORD値「AccentColorInactive」を作成し、データを"RRGGBB"形式で書き換えます。
4. レジストリエディターを終了させます。

これで操作が完了しました(図05~10)。

図05 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図06 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\DWMまでキーをたどって開きます

図07 右ペインの何もないところを右クリックし、<新規>→<DWORD値>と順にクリックします

図08 値名を「新しい値 #1」から「AccentColorInactive」に変更します

図09 DWORD値「AccentColorInactive」をダブルクリックし、データを"003000"の順番で書き換え、<OK>ボタンをクリックします

図10 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了させます

早速結果を確認してみましょう。図02の手順を参考に<スタート、タスクバー、アクションセンター、タイトルバーに色を付ける>のスイッチをオンに変更してください。2つのウィンドウを開くと、一方の配色が深緑色に変化したことが確認できます(図11)。

図11 チューニング後の非アクティブウィンドウにはDWORD値「AccentColorInactive」で指定した配色が施されます

今回は目立つようにするため濃いめの色を指定しましたが、薄い青色がよければ「99ffff」、明灰色なら「C1C1C1」といったように、好みに応じて調整するといいでしょう(図12~13)。

図12 RGBカラーは「ペイント」の<色の編集>などから好みの色を見つけるといいでしょう。数値は「電卓」のプログラマーモードで変換できます

図13 デスクトップ全体の様子。Microsoft Edgeのみ構造が違うため影響を受けていませんが、アクティブな「ストア」は青色、非アクティブなエクスプローラーは深緑色となりました

なお、初期状態に戻すにはDWORD値「AccentColorInactive」を削除し、<スタート、タスクバー、アクションセンター、タイトルバーに色を付ける>のスイッチを「オフ」→「オン」と切り替えてください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)