こんにちは、阿久津です。Windows 10 November Update(バージョン1511、TH2)では、各所に変更が加わりました。第367回でも取り上げたように<Windows Defenderでスキャンしています…>も顕著な存在ですが、気になるのは<デバイスキャスト>ではないでしょうか(図01)。
こちらはWindows Media Player 12のストリーム配信機能と同じく、DLNAやMiracast対応デバイスとメディアファイルを共用するための機能です。Windows 8.x時代のWindows Media Player 12は<Play To>という項目名でしたが、今回のアップデートで改称され、エクスプローラーに統合されました(図02)。
ただ、DLNAやMiracastを利用していないユーザーにとって、<デバイスキャスト>は邪魔な項目となりかねません。アクセラレータキーが割り当てられていないため、誤って選択するようなことはありませんが、使わない項目がメニューに並ぶのは好ましくないでしょう。
そこで今回はコンテキストメニューの<デバイスキャスト>を取り除くチューニングをお送りします。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blockedキーを開きます(ない場合は作成します)
3. 文字列値「{7AD84985-87B4-4a16-BE58-8B72A5B390F7}」を作成します。
4. レジストリエディターを終了させます。
5. Explorer.exeを再起動します。
これで操作が完了しました(図03~12)。
図04 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Shell Extensionsまでキーをたどって開きます |
早速結果を確認してみましょう。任意のメディアファイルを右クリックしてください。メニューから<デバイスキャスト>が取り除かれています(図13)。
GUID「{7AD84985-87B4-4a16-BE58-8B72A5B390F7}」は「Play To menu」と定義され、各メディアファイルのシェル拡張として登録されています。
例えば拡張子「.flac」を持つファイルの場合、HKEY_CLASSES_ROOT\ SystemFileAssociations.flac\shellex\ContextMenuHandlers\PlayToキーがあることで<デバイスキャスト>が現れる仕組みですが、各メディアファイルのキーを整理するのは簡単ではありません。
そこで今回は、システム管理者が特定のシェル拡張のローディングを抑止する仕組みを使用しました。再び<デバイスキャスト>を表示させる場合は、文字列値「{7AD84985-87B4-4a16-BE58-8B72A5B390F7}」を削除して、Explorer.exeを再起動するかWindows 10に再サインインしてください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)