こんにちは、阿久津です。Microsoft Igniteでは、Windows 10で実装するWindows Update for Businessの存在やOffice 2016 Previewのリリースなど、多くの新機能や新製品が発表されました。特にOfficeはクラウド連動とコラボレーション機能を強化し、複数のユーザーが常に同じ情報にアクセス可能になります(図01~02)。
さて、Windows 10 Technical Preview改めWindows 10 Inside Previewのビルド10074は、Windows 7でGUI環境として実装された「Aeroグラス」を一時的に復活させています。よく誤解されているようですが、Windows 8/8.1でもWindows Aeroを廃止していません。Windows 8/8.1ではモダンUIを優先するため、ウィンドウフレームやタスクバーの「ぼかし効果」を無効化し、機能自体は残っています(図03)。
Windows 10 Inside Previewのにおけるぼかし効果は、スタートメニュー、タスクバー、アクションセンターで確認できますが、すべてのWindows 10 Inside Preview環境で有効になる訳ではありません。50%の環境は通常の透過処理を行い、残りの50%にぼかし効果を加えて、プレビューユーザーからのフィードバックを求めています。
どのようなしきい値を用いて機能の有無を制御しているのかわかりませんが、レジストリを確認しますと、ぼかし効果を制御するエントリの存在を確認できました。そこで今週はWindows 10 Inside Preview ビルド10074を対象に、スタートメニューなどのぼかし効果を有効にするチューニングをお送りします。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。 2. HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Themes\Personalizeキーを開きます。 3. DWORD値「EnableBlurBehind」を作成し、データを「1」に変更します。 4. レジストリエディターを終了します。 |
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これでチューニングが完了しました(図04~10)。
図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Themes\Personalizeまで、キーをたどって開きます |
早速結果を確認してみましょう。[Win]キーを押すなどしてスタートメニューを開いてください。するとチューニング前は単なる透過処理だったスタートメニューにぼかし効果が加わります。この際「天気」など任意のWindows appを起動しておくとわかりやすいでしょう(図11~12)。
このようにWindows 10 Inside Preview ビルド10074のぼかし効果は、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ Themes\PersonalizeキーのDWORD値「EnableBlurBehind」で制御し、データが「0」の場合は単なる透過。データが「1」の場合はぼかし効果が加わります。本チューニングはWindows 10 Inside Previewの動作に悪影響を与えるものではありません。不要になった場合は以前の値に戻してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)