こんにちは、阿久津です。つい先頃もWindows 10 Technical Preview ビルド10056がネット上にリークした話題で盛り上がりましたが、そろそろ次のステージが見えてきたのでしょうか。噂によればビルド10056はパートナー向け。日本マイクロソフトも次期Officeに関するOEM向け説明会を開催し、米Microsoftも4月16日(現地時間)に次期Officeに関するイベントの開催を予定しています。

今や"Windows 10の顔"となった、MicrosoftのOSG(Operating Systems Group) Data and Fundamentalsチームでジェネラルマネージャーを務めるGabriel Aul氏もTwitterで、ビルド10049のISOファイルや低速リングへ解放するかも……とつぶやきました。これらのことから2015年夏リリースに向けた開発や取り組みが着々と進んでいることがわかります。

個人的には音声アシスタントシステムとなるCortana(コルタナ)の日本語対応が、Windows 10リリースに間に合うのか、気になって仕方ありません。

さて、Windows Vistaから導入された「ネットワークプレース(場所)」は簡略化されながらも引き継がれてきました。Windows 8.1では、「プライベート」「パブリック」という2つのプレースで分別し、「PC設定」の「ネットワーク\接続」から切り替えます(図01)。

図01 Windows 8.1のネットワークプレース設定。「デバイスとコンテンツの検索」がオンの場合は「プライベート」、オフの場合は「パブリック」となります

ネットワークプレースに関しては、OSがバージョンアップするたびに設定箇所や内容が変化し、使いにくいことこの上ありません。そこで覚えておきたいのが、レジストリからコントロールする方法です。以前の記事でネットワークプロフィール名を変更するというチューニングを取り上げましたが、その際、同じGUIDを持つキーで切り替え可能な点にも言及しました。そこで今回はネットワークプレースをレジストリ上で変更するチューニングをお送りします。

1. 現在のネットワークプロフィール名を確認します。
2. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\NetworkList\Profiles\{任意のGUID}キーを開きます。
3. DWORD値「Category」を開き、データを「0」「1」「2」に変更します。
4. レジストリエディターを終了し、PCを再起動します。

これでチューニングが完了しました(図02~09)。

図02 [Win]+[I]キーなどを押して設定チャームを開き、ネットワークアイコンをクリックします

図03 これで現在使用中のネットワークプロフィール名(画面の例では「ネットワーク4」)が確認できました

図04 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\NetworkList\Profilesキーまで順を追って開きます

図06 GUIDをキー名に持つサブキーを順番に開き、現在使用中のネットワークプロフィール名が文字列値「ProfileName」とマッチするものを探します

図07 DWORD値「Category」をダブルクリックで開き、データを「0」「1」「2」に変更して<OK>ボタンをクリックします

図08 <×>ボタンをクリックしてレジストリエディターを終了させます

図09 [Win]+[I]キーなどを押して設定チャームを開き、電源ボタン→<再起動>と順にクリックします

早速結果を確認してみましょう。ステップ03で操作したDWORD値「Category」のデータは「0」が「パブリック」、「1」が「プライベート」、「2」が「ドメイン」となります(蛇足ですがWindows 7時代は、パブリック/プライベート/社内ネットワークでした)。今回は「0」に変更しましたので、図01で示した環境のネットワークプレースはパブリックに変更されました(図10~11)。

図10 通知領域の「ネットワーク」を右クリックし、メニューの<ネットワークと共有センターを開く>をクリックします

図11 するとネットワークプレースが「パブリック」に切り替わったことを確認できます

図12 「PC設定」からたどれるスイッチも「オフ」に切り替わりました

なお、チューニング結果は即時反映されますが、Windowsファイアウォールなど各所に影響を及ぼす可能性があるため、再起動操作を追加しています。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)