こんにちは、阿久津です。いつものように本稿を執筆しようと各PCを起動したところ、Windows 10 Technical PreviewをインストールしたPCがビルド10049への更新が始まりました。詳しくは短期集中連載のレビュー記事で紹介する予定ですが、「Project Spartan(開発コード名)」を搭載しています。
Project Spartanは音声アシスタントシステム「Cortana」との統合が注目ポイントですが、残念ながらCortanaは日本語に未対応。MicrosoftはWindows 10を今夏にリリースすると表明していますが、Windows 10 for Mobile(Windows Phone)との連携を踏まえますと、RTM(製造工程版)完成後も多くのアップデートが行われるかもしれません(図01~02)。
図01 Windows 10 Technical Preview ビルド10041から10049へアップデートする「fbl_impressive 10049 Professional」。リリースは現地時間の2015年3月30日でした |
そのWindows 10 Technical Previewですが、今ひとつ使いにくく感じるのはWindowsストアアプリ改めWindows Appのジャンプリストです。Windows Appは全画面で動作することを前提に設計されましたので、デスクトップ操作を強化するジャンプリストとは相いれません(図03)。
しかし、Microsoftはこの問題の解決先として、スタートメニューのタイルからジャンプリストを呼び出す方法を試しています。今週はスタートメニューのジャンプリストを有効にするチューニングをお送りします。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advancedキーを開きます。
3. DWORD値「EnableXamlJumpView」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。
5. エクスプローラーを再起動します。
これでチューニングが完了しました(図04~12)。
図05 レジストリエディターが起動したら、HKEYCURRENTUSER\Software\Microsoft\Windows\ CurrentVersion\Explorer\Advancedまで、キーをたどって開きます |
早速結果を確認してみましょう。前準備としてスタートメニューにエクスプローラーをピン留めしてください。そしてエクスプローラーのタイルにマウスオーバーしますと、右上に矢印アイコンが現れます。そちらをクリックすることでジャンプリストが使用可能になりました(図13~15)。
もちろん本機能は公式にアナウンスされたものではありませんので、ビルドによっては動作しない可能性もあります。今回はビルド10041とビルド10049で確認しましたが、今後動作しなくなる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。また、チューニング後に何らかの問題が発生した場合や元の状態に戻す場合は、DWORD値「EnableXamlJumpView」を削除し、エクスプローラーを再起動します。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)