こんにちは、阿久津です。先日、日本マイクロソフトが開催した「Visual Studio / .NET 最新情報に関する説明会」に出席してきました。コンシューマーユーザーとして注目すべきは無償で使える「Visual Studio Community 2013」の存在でしょう。
筆者は以前から、コンパイラなど開発環境を必要に応じて導入できるUNIX系OSを便利に感じ、WindowsではCygwinで開発環境を整えてきました。もちろんVisual Studio Expressという無償エディションも選択肢のひとつでしたが、いくつかの制限があるため、導入を控えてきた経緯があります。しかし、Visual Studio Community 2013の登場により、Windowsでも無償でソフトウェア開発が使用可能になり、ようやくOS XやLinuxと肩を並べるようになりました。今後シェアを維持しつつモバイルデバイス市場で巻き返しを図れるか注目です。
さて、第319回でタスクバーの<Search>ボタンをテキストボックス化するチューニングを紹介しました。HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\SearchキーにDWORD値「EnableSearchBox」を作成し、データを「1」にすることで検索ボックスを有効にするというものです(図02)。
その後流出した直近ビルドを見る限り、音声入力を備えるデバイスでは「Cortana(音声アシスタントシステム)」を、それ以外はテキスト入力を行う機能となるでしょう。その後もあれこれを触っていたところ、検索ボックスに示された文字列「Search the web and windows」を変更する機能が用意されていることを確認しました。そこで今週は、検索ボックスの文字列を変更するチューニングをお送りいたします。
なお、事前に第319回の手順を実行してください。
1. 管理者権限でRegistry Editorを起動します。
2. Registry Editorが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Searchキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. 文字列値「SearchEditBoxText」を作成し、データを任意の文字列に変更します。
4. Registry Editorを終了します。
5. Explorerを再起動します。
これでチューニングが完了しました(図03~13)。
それでは結果を確認してみましょう。Explorerが再起動した時点でタスクバーの<Search>ボタンは検索ボックスに変化し、「Search the web and windows」と表示されていた内容がステップ3で入力した文字列に変化します。図02と見比べるとその違いは明らかでしょう(図14)。
残念ながら検索ボックスは正しく動作せず、Windows 10テクニカルプレビューだけでなく他の流出ビルドでも試しましたが、結果は同じです。この辺りをMicrosoft関係者に聞いたところ、キーボード周りの修正を加えているらしく、ハードウェアとの統合に問題があるのではと答えてしました。いずれにせよ、2015年早々にリリースされるコンシューマープレビューに期待したいと思います。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)