こんにちは、阿久津です。Windows 10はデバイスの状態、キーボードを装着しているか否かによってUIが変化する「Continuum(コンティニュアム)」を実装する予定です。キーボードを必要に応じて取り付けるSurfaceのようなタブレットを使う際に便利な機能と目されています(図01~02)。
発表当初は画面右下に「Desktop/Tablet」モードを切り替えるアナウンスを出して、スタート画面とスタートメニューを切り替えるものでした。しかし、さらなるUIの追加が計画されているのをご存じでしょうか。Microsoftから具体的なアナウンスがないため呼称などは不明ですが、ビルド9879からタッチ操作環境でもスタートメニューモードのまま使うUIを搭載しています。
この新UIは通常の操作では有効にならず、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ Microsoft\Windows\CurrentVersion\ImmersiveShell\Launcherキーに特定のエントリを追加することで、動作することがわかりました。そこで今週は、Windows 10 ビルド9879を対象に、新スタートメニューを有効にするチューニングをお届けします。
1. 管理者権限でRegistry Editorを起動します。
2. Registry Editorが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\ CurrentVersion\ImmersiveShell\Launcherキーを開きます。
3. DWORD値「Launcher」を作成し、データを「1」に変更します。
4. Registry Editorを終了します。
5. Explorerを再起動します。
これでチューニングが完了しました(図03~11)。
図04 Registry Editorが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\ImmersiveShell\Launcherまで、キーをたどって開きます |
それでは結果を確認してみましょう。そのまま[Win]キーを押すなどしてスタートメニューを開いてください。画面左が従来のスタートメニュー、画面右が新UIのスタートメニューです。ご覧のとおりタッチ操作をしやすくするためか、タイル表示領域を大きく確保しています。さらに電源ボタンの右側には、スタート画面に切り替える(?)ボタンも用意していますが、現時点では動作しませんでした(図12~13)。
また、ユーザー名は「Groot」に固定され、「All Apps」をクリックしてもアプリケーションの一覧などは現れないなど、開発途中のUIとみるべきでしょう。気になるのはタイルのコンテキストメニューです。ここからピン留め解除やタスクバーへのピン留め、タイルサイズの変更などが選択できますが、従来の大中小ではなく「2×2」「4×4」と数値を用いたサイズ名が並んでいました(図14)。
各Windowsストアアプリはウィンドウモードで起動することを確認しましたが、あくまでも開発途中の隠された機能のため、正しく動作しない場面が見受けられます。しかし、2015年1月にリリースすると言われるコンシューマー機能を強化した新プレビューで、何らかの回答を得られるでしょう。なお、初期状態(通常のスタートメニュー)に戻すには、LauncherキーのDWORD値「Launcher」を削除して、Explorerを再起動してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)