こんにちは、阿久津です。本連載とは何ら関係ありませんが、往年のアクションパズルゲーム「Lode Runner」の作者、Douglas Smith氏が亡くなられました。同ゲームの権利を保有するTozai GamesのWebサイトによれば、Smith氏は1960年生まれ享年54でした(図01)。
筆者がLode Runnerの存在を初めて知ったのは、当時の書店店頭に並んでいた古今東西のPCゲームムックでした。国産の8ビットPCや海外のApple ][など各国のゲームベスト100を紹介するといった内容でしたが、筆者が一番惹かれたLode Runnerもベスト10に含まれていた気がします(確かWizardry Iが1位でした)。
当時小学生だった筆者は、存在を知ってから1年後に移植された国産8ビットPC版で、テープからデータを読み込むこと約30分間。操作可能になりますと、PCの電源も落とさずに一晩中プレイしていたのは今でも懐かしい思い出です。Smith氏の晩年など詳細は不明ですが、一ファンとして心よりお悔やみ申し上げます(図02)。
さて、Windows 7の通知領域から「アクションセンター」「ネットワーク」「音量」「電源(バッテリー駆動のPCのみ)」といったシステムアイコンが並ぶようになりました。文字どおりシステムの各種状態をアイコンで示すものですが、Windows 7の通知領域は不要なアイコンをインジケーター(通知領域オーバーフロー)に隠すことが可能です(図03)。
今回取り上げるロジックとは直接関係ありませんが、「アクションセンター」アイコンがサインイン直後に現れないという読者質問を思い出しました。同アイコンと緊密に連動するサービス「Security Center」は遅延開始になっているため、サインイン直後はアクションセンターのアイコンが現れないPCも存在します。
この通知領域は既定で一部のアイコンが表示されません。あくまでもユーザーが主体的に制御するため、通知領域に昇格しない限りインジケーターに格納する仕組みが加わりました。このロジックは現在のWindows 8.1にも引き継がれています。
普段はあまり気にする必要がない自動昇格ですが、意図しないタイミングでタスクバーの通知領域部分に、(インジケーターに格納済みの)アイコンが現れることがあることにお気付きでしょうか。これは前述したロジックにより、新たに起動したアプリケーションの通知アイコンが一時的に現れるためです。ただし、「通知領域アイコン」で通知アイコンの非表示などを選択している場合、その限りではありません(図04)。
このようにWindows 7以降、通知アイコンを制御する機能が受け継がれていますが、これらの動作はレジストリで制御可能です。そこで今週は、通知領域アイコンの自動昇格を制御するチューニング方法をご紹介しましょう。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Windows\Explorerキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「NoSystraySystemPromotion」を作成します。
4. データを「1」に変更します。
5. レジストリエディターを終了します。
6. エクスプローラーを再起動します。
これでチューニングが完了しました(図05~15)。
では、結果を確認してみましょう。今回のチューニングは通知アイコンの自動昇格をオフ(DWORD値「NoSystraySystemPromotion」のデータが「1」)にしているため、新たに追加された通知アイコンは一時的に通知領域に昇格しません。また、DWORD値「NoSystraySystemPromotion」のデータを「0」もしくは、DWORD値自体が存在しない場合、既定のアクションとして通知アイコンが一時的に昇格されます(図16~17)。
本チューニングを破棄する場合、ステップ03で作成したDWORD値「NoSystraySystemPromotion」を削除し、エクスプローラーを再起動してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)