こんにちは、阿久津です。毎年、米国とカナダの統合防衛組織であるNORAD(北アメリカ航空宇宙防衛司令部)が、サンタクロースの居場所を追跡情報として公開している「NORAD Tracks Santa」はあまりにも有名です。1955年から始まったプロジェクトで、2004年からはGoogleが追跡プロジェクトパートナーとして、Google Earthなどと連動した情報提供を行ってきました。

しかし、今年は例年と異なります。これまでサンタの位置を示す地図データとして、2007年からGoogle Mapが採用されてきましたが、今年からはMicrosoftのBing Mapに変更。追跡サイトもWindows Azuru上に構築したと、Microsoftの公式ブログ「The Official Microsoft Blog」で明らかにしました(図01)。

図01 今年の「NORAD Tracks Santa」

公式ブログ「Exploring IE」の記事では、同社のinternet Explorer担当プロダクトマーケティングマネージャーであるSteve Lake氏が「Webサイトはタッチ操作に最適化されました。Internet Explorer 11搭載のPC/タブレットをお使いの場合、直感的な操作体験を楽しめます。サンタの村を探検し、ゲームプレイ、NORADのサンタ追跡オペレーションセンターにSkypeで電話して楽しみましょう」と述べています(図02)。

図02 NORAD Tracks SantaのチームページにはMicrosoftのロゴが並び、Googleが消えています

一方、Googleはこの件に関して何らコメントを発表していません。そのまま沈黙するのかと思いきや、独自のサンタトラッカーサイト「サンタを追いかけよう」を公開しました(図03)。公式トラッカーと同じく、簡単なゲームを楽しめます。既に専用のChrome拡張も公開中。背後では、MicrosoftとGoogleの火花を散らすような争いが繰り広げられているのでしょう。

図03 こちらはGoogleの「Santa Tracker」

このところのMicrosoftは、Googleに対するネガティブキャンペーンを推し進めており、Gmailに関するプライバシー侵害をアピールし、アンチGoogleグッズの販売まで行っています(図04)。ネガティブキャンペーンに拒否反応を覚える日本人と違い、米国を中心とした海外では受け入れられるのでしょうか。しばらく注視したいと思います。

図04 Microsoft Storeで販売中の「Scroogled Tシャツ」

さて、Windows OSでは、デスクトップの右下にさまざまな情報を表示する機能を備えてきました。例えばアクティベーションしていない状態では、認証を求めるメッセージを表示し、最近ではSecureBootが未構成の場合、「SecureBootが正しく構成されていません」という警告メッセージが表示されます。。

この他にもユーザーが意図的に表示できる情報の一つに、Windowsのインストールパスが含まれているのをご存じでしょうか。今週は、このWindowsインストールパスをデスクトップに表示させるチューニングをお送りします。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windowsキーを開きます。
3. DWORD値「DisplayVersion」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了し、Windows 8.1に再サインインします。

これでチューニングが完了しました(図05~11)。

図05 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図06 レジストリエディターが起動したら、HKEYLOCALMACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windowsまで、キーをたどって開きます

図07 右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>とクリックします

図08 「新しい値 #1」を「DisplayVersion」に変更します

図09 DWORD値「DisplayVersion」をダブルクリックし、値のデータを「1」に変更して<OK>ボタンをクリックします

図10 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了させます

図11 スタート画面のユーザーアイコンをクリックし、メニューから<サインアウト>をクリックします

早速結果を確認してみましょう。Windows 8.1に再サインインした時点でデスクトップの右下には、Windows 8.1のエディション、ビルド番号、そしてインストールパスが示されます。大半のユーザーはCドライブにWindows 8.1をインストールするので、大きなメリットにつながるチューニングではありません。しかし、デスクトップに数多くの情報を表示させたいユーザーには楽しめるのではないでしょうか(図12)。

図12 デスクトップの右下にエディションやビルド番号に加え、Windows 8.1のインストールパスが示されています

なお、本チューニングはHKEY_CURRENT_USER\Control Panel\DesktopキーのDWORD値「PaintDesktopVersion」と同じロジックで動作しています。こちらのデータを「1」に変更しますと、エディションおよびビルド番号がデスクトップに表示されますが、インストールパスを加えるには、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windowsキーにエントリを加えなければなりません。ちなみに本チューニングを無効にする場合は、ステップ3で作成したエントリを削除し、Windows 8.1に再サインインしてください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus