こんにちは、阿久津です。先日公開されたInternet Explorer(以下、IE) 8をもうお使いでしょうか。IE8に関しては、本サイトに寄稿した拙文をご覧ください。ただし記事の性格上、IE8に関する様々な機能や技術背景をすべて述べることができませんでしたので、IE8に関するよりくわしい情報をお知りになりたい方は、MSDNのIE8技術情報をご覧になることをお薦め致します。
さて、かく言う筆者もIE8をメインPCに導入しようかと思いきや、普段から使っている銀行や証券会社のサイトが、IE8の検証を終えていないため躊躇(ちゅうちょ)していました。もちろん過去の事例を見ても大きな問題になるとは思えませんし、IE8の新機能である互換モードを使えば、レンダリングエンジンに起因する問題も回避できることでしょう。しかし、別環境にIE8を導入し検証したところ、Webレイアウトは正しく表示されますものの、Java経由で動作するチャートが表示されないため、システムの復元を使って泣く泣くIE7に戻しました。
このようにIEのバージョンアップに起因するトラブルに見舞われないようにするため、気を付けなくてはならないのが、WindowsUpdateによる自動更新です。執筆時点では能動的なダウンロードおよび導入操作が必要ですが、あと数カ月もすれば、WindowsUpdateにIE8パッケージが並び、推奨更新パッケージに含まれるでしょう。そこで今回は、WindowsUpdate経由のIE8導入をブロックするチューニングを紹介します。
WindowsUpdate経由のIE8導入をブロックする
まず、クイック検索やファイル名を指定して実行などから「regedit」を実行してレジストリエディタを起動し、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Internet Explorerまでキーをたどって開きます。次に<編集>メニュー→<新規>→<キー>と選択して、「Setup」キーを作成。同キーの下に同様の手順で「8.0」キーを作成してください。続いて同キーを開き、右ペインの何もないところを右クリック。メニューから<新規>→<DWORD>と選択し、名前を「DoNotAllowIE80」に変更します。DWORD値「DoNotAllowIE80」をダブルクリックで開き、値のデータを「1」に変更してから<OK>ボタンをクリックしてください。レジストリエディタを終了し、Windows XP/Vistaを再起動すれば設定完了です(図1~4)。
このチューニングを行なうことで、WindowsUpdate上にIE8が公開されてもパッケージが並ばなくなります。ただし、IE8公式サイトから入手したファイルを導入ブロックまではできませんでご注意ください。また、元の状態に戻すには、DWORD値「DoNotAllowIE80」を削除し、Windows OSを再起動します。今回はWindows Vistaだけでなく、Windows XPも対象となりますので、同OSをお使いの方も是非お試しください。
それでは、また次号でお会いしましょう。
阿久津良和(Cactus)