こんにちは、阿久津です。米国の総合情報サービス会社であるBloomberg(ブルームバーグ)は、Surface RT/PROの総合販売台数が約150万台に達していると報じました。記事によりますとMicrosoftは第4四半期で200万台の販売を予測していたそうですから、それを50万台下回ったことになります。ちなみにMicrosoftは売上高や販売台数は公開していません。
記事を書いたIan King(イアン・キング)氏は「対するiPadは第4四半期に2,290万台を売り上げ、2012年のタブレット出荷された台数の51パーセントを占めている」と述べています。もっともiPadは2010年4月に発売され、Surfaceは同RTが2012年10月、同Proが2013年2月に発売されたばかりですので、同列に扱うのは公平ではないでしょう。ただし、伸び悩む理由として「アプリケーションの数」を挙げていることには同意できます。
「MetroStore Scanner」によりますと、Windowsストアアプリ数は3月19日の時点で約4万8,000本。iPad専用アプリケーションの数はAppleのプレスリリースによりますと、約30万本。もちろんすべてのiPad用アプリが有用性を持つものではなく、なかには日常利用レベルに達していないものも存在しますので、この数字に大きな意味はありません。しかし、日常利用レベルに達していないという点ではWindowsストアアプリも一緒です。
発売から約3年の月日が経ち、既に市場は過渡期と言えるまで成長したApp Storeと、まだ黎明期にも達したとは言い難いWindowsストア。このパワーバランスがいつ変化するか皆目見当も付きませんが、Windowsストアアプリ開発者や企業を支援しているMicrosoftの関係者には、一層の努力を期待したいところです(図01)。
さて、Surface RTを入手してロック画面の有用性を日々感じる筆者ですが、デスクトップ環境のWindows 8に関しては、やはり無意味な存在にしか感じ取れません。これは筆者の作業環境に他者が触れる場面がないのと同時に、ロック画面に情報を表示するWindowsストアアプリを使用していないからでしょう。ロック画面が不要と感じる方は本コラム読者でも少なくないかと思いますので、今週はWindows 8のロック画面を無効にするチューニングをお送りします。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Personalizationキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「NoLockScreen」を作成します。
4. 同値をダブルクリックで開き、値のデータを「1」に変更して<OK>ボタンをクリックします。
5. レジストリエディターを終了します。
これでチューニングが終了しました(図02~07)。
図03 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Personalizationまでキーをたどって開きます |
それでは結果を確認してみましょう。スタート画面のユーザーアカウントをクリックし、メニューから<ロック>をクリックしてください。チューニング前であればロック画面が現れますが、チューニング後はロック解除するためのパスワード入力を求められます。また同メニューから<サインアウト>を選択した場合は、Windows 8にサインインするユーザーの選択画面に切り替わりますので、セキュリティリスクは生じません(図08~10)。
本チューニングを無効にする場合は、ステップ03~04で作成したDWORD値「NoLockScreen」の値を「0」にするか、エントリ自体を削除してください。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)