こんにちは、阿久津です。月曜に掲載されたレポート記事で「Windows 8 Pro With Media Center」にアップグレードするプロダクトキーが届かないと書きましたが、同記事を納品した翌日の早朝には到着しておりました。Webページの説明どおり電子メールには、プロダクトキーと導入手順が記載されており、指示に従って進めるとコンピューターが強制的に再起動。単にWindows Media Centerをインストールするだけでなく、コーデックの展開なども含まれるせいか、再起動を終えるまで結構な時間を要しました。
ロック画面が現れてからWindows 8へサインインしますと、「Windows 8 Pro with Media Center」に更新され、Windows Media Centerが使用可能になります。気になるMPEG-2コーデックですが、Windows Media Player 12のテクニカル情報では変化を確認できませんが、同アプリケーションによるMPEG-2 TS(トランスポートストリーム)形式ファイルの再生を確認できました(図01~03)。
同記事でも解説したようにこちらのWebページから、Windows Media Centerを2013年1月31日まで無償追加できますので、Windows 8に移行した方はこのタイミングで導入することをお勧めいたします。
Microsoft側の対応で、ようやくWindows 8の使用環境が整いつつありますが、お勧めしたいのが、ネット上からダウンロードできるテーマの追加。同機能自体はWindows 7でも「個人用ギャラリー」として使用可能でしたが、Windows 8に対応し、「ウィンドウの色」という項目が追加されています。
新たに「Windows 8およびWindows RT対応」というカテゴリも追加されていますが、テーマファイルの内容を確認しますと、マルチディスプレイ環境で正常に動作する設定が追加されているようです。標準テーマで物足りない方や、デスクトップをより彩りたい方はご確認ください(図04~05)。
さて、Windows 8でも[Alt]+[Tab]キーで起動中のアプリケーションを切り替えるWindowsフリップ(旧クールスイッチ)を多用することに変わりはありません。[Win]+[Tab]キーはWindowsストアアプリに限定されていますが、WindowsフリップはWindowsストアアプリとデスクトップアプリを並列に切り替えられますので、より多くの場面で使用することになるでしょう。
しかし、キーボードレスのスレートPCを使用している場合や、キーボードと分離してタッチ操作を前提にした環境で、同機能を呼び出すことはできません。そこで今週は、Windowsフリップをワンクリックで起動するショートカットキーを作成するチューニングを紹介します。
1.ショートカットの作成ウィザードを起動します。
2.「%windir%\explorer.exe shell:::{3080F90E-D7AD-11D9-BD98-0000947B0257}」を実行するショートカットファイルを作成します。
3.ショートカットファイルのアイコンを好みのものに変更します。
これでチューニングが終了しました(図06~12)。
図07 ウィザードが起動したら、テキストボックスに「%windir%\explorer.exe shell:::{3080F90E-D7AD-11D9-BD98-0000947B0257}」と入力して<次へ>ボタンをクリックします |
それでは結果を確認してみましょう。デスクトップにあるショートカットファイルをダブルクリックしてください。これで、Windowsフリップが起動します。そもそもクラスID「{3080F90E-D7AD-11D9-BD98-0000947B0257}」は、「Window Switcher」という名称で以前のWindows OSから用意されて来ました。この情報を踏まえると「Windowsフリップ」ではなく、「Windowsスイッチャー」という呼称になるのかも知れませんが、本稿では過去の機能を簡単に思い出せるように前者の呼称を用いています。
このクラスIDをExplorer.exeが呼び出すことで、Windows 8では、Windowsフリップが起動します。キーボードが常に使用できるデスクトップ型コンピューターでは無用の長物ですが、前述のようにキーボードレスの環境向けのチューニングとしてお使いください。蛇足ですが、Windows 7で同クラスIDを呼び出しますと、Windowsフリップ3Dが起動します(図13~14)。
それでは、また次号でお会いしましょう。
阿久津良和(Cactus)