こんにちは、阿久津です。年が明けてから妙に物欲がわき始め、暇があればオンラインショップの商品を見て過ごす日々を送っております。現在使用しているメインマシンは、Intel Core 2 Quad Q9550にIntel P45の組み合わせと数世代前の構成。勢いに任せてSandy Bridgeマシンを組み上げたいのですが、数カ月後には登場するであろうIvy Bridgeの存在が衝動買いに歯止めをかけています。

せめてメインストレージぐらいは、HDDからSSDに換装しようと悩んでいますが、せっかくだからOSも新しくしたいと思うのは人の性。しかし、Windows 8が控えている現状で、OSの再インストールやアプリケーションの再導入といった手間を考えますと、こちらも尻込みしてしまいます。安価な白物家電や消耗品、書籍などは次々と注文できるのですが、結局PCパーツは何も購入していないという体たらく。

さて、Windows XP時代はHKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ ComDlg32 \ LastVisitedPidlMRUなど履歴情報を格納するエントリを削除し、コモンダイアログの履歴を消去する、定番チューニングがありました。

単純に不要な情報を削除するクリーニング的な側面と、プライバシー情報の漏えいを未然に防ぐというセキュリティ的な側面を持ったチューニングですが、Windows 7でも従来と同様に使用することができます。最近は以前にも増してプライバシー情報に対する意識度が高まり、職場などで使用する共有コンピューターでは、履歴情報がセキュリティリスクを発生させる原因になりかねません。

そこで今回は、コモンダイアログの履歴を削除し、保存機能を抑制するチューニングをお送りしましょう。

1.管理者権限で「regedit」を実行します。
2.レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ ComDlg32キーを開きます。
3.LastVisitedPidlMRUキーを削除します。
4.LastVisitedPidlMRULegacyキーを削除します。
5.OpenSavePidlMRUキーを削除します。
6.HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policies \ Comdlg32キーを開きます(ない場合は作成します)。
7.DWORD値「NoFileMru」を作成し、データ値を「1」に変更します。
8.[F5]キーを押してから、レジストリエディターを終了します。

これでチューニングが終了しました(図01~15)。

図01: [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図02: レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ ComDlg32キーを開きます

図03: LastVisitedPidlMRUキーを右クリックし、メニューから<削除>をクリックします

図04: 確認をうながすメッセージが現れたら、<はい>ボタンをクリックして削除を実行します

図05: LastVisitedPidlMRULegacyキーを右クリックし、メニューから<削除>をクリックします

図06: 確認をうながすメッセージが現れたら、<はい>ボタンをクリックして削除を実行します

図07: OpenSavePidlMRUキーを右クリックし、メニューから<削除>をクリックします

図08: 確認をうながすメッセージが現れたら、<はい>ボタンをクリックして削除を実行します

図09: 続いてHKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policiesキーを開きます

図10: Policiesキーを右クリックし、メニューから<新規>→<キー>とクリックします

図11: キー名を「新しいキー #1」から「Comdlg32」に変更します

図12: Comdlg32キーを開き、右ペインの何もないところを右クリックします。メニューから<新規>→<DWORD値>とクリックしてください

図13: 値名を「新しい値 #1」から「NoFileMru」に変更します

図14: DWORD値「NoFileMru」をダブルクリックし、値のデータを「1」に変更してから<OK>ボタンをクリックします

図15: 操作を終えたら、[F5]キーを押してから<×>ボタンをクリックしてレジストリエディターを終了させます

早速結果を確認してみましょう。メモ帳などを起動し、ファイルを開く操作を実行してください。チューニング前はこれまで操作したファイルの履歴が表示されましたが、チューニング後は履歴情報は表示されず、また記録されることもありません(図16~17)。

図16: チューニング前のメモ帳から呼び出したコモンダイアログ。過去に操作したファイル履歴が表示されます

図17: こちらはチューニング後の同ダイアログ。履歴情報が削除されたと同時に記録も抑制されます

本チューニングは、ファイルの履歴情報を格納しているHKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ ComDlg32 \ LastVisitedPidlMRUキーなどを削除し、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policies \ Comdlg32キーのDWORD値「NoFileMru」で履歴情報の記録を抑制しています。なお、元の状態に戻す場合は、DWORD値「NoFileMru」を削除してください。

それでは、また次号でお会いしましょう。

阿久津良和(Cactus)