こんにちは、阿久津です。一部の被災地を除いて2011年7月24日正午に、地上アナログテレビ放送が終了いたしました。筆者の環境は既に地デジ化していたため、特に際立ったイベントもなく、その時を過ごした次第です。そのため、一部ケーブルテレビ会社が提供しているデジアナ変換サービスの恩恵を受けるわけでもなく、イベントとして盛り上がることもありませんでした。
家人の強い希望で地デジ対応テレビを導入した我が家ですが、個人的にテレビを見る機会はかなり少なく、サッカーに代表されるスポーツの国際試合やニュースを観る程度。国会中継も衆議院TVや参議院インターネット審議中継で事足りるため、仕事部屋に設置したテレビの電源を入れる頻度はかなり低くなりました。
周りに話を聞いてみますと、筆者と同じくテレビを観ている友人・知人はかなり減った様子。この背景は巷のアナリストがリーマンショック前後から述べられるようになったコンテンツの多様化と、その影響を受けたテレビメディアの斜陽化が大きいのでしょう。
そのあたりの難しい話は専門家の方々に下駄を預けることにしますが、我々コンピューターユーザーにとって、地上アナログテレビ放送の終了が招いた大きな変化は、これまで使っていたビデオキャプチャカードの存在です。
かく言う筆者は現在地デジ用ビデオキャプチャカードを使用していますが、倉庫には数年前から購入していたアナログビデオキャプチャカードがホコリをかぶっていますが、もうゴミ同然。秋葉原のPCパーツショップでも投げ売りされるのも当たり前の話です。
この原稿を書きながら思い浮かぶのは、前述のアナログビデオキャプチャカードように、もう使えない or 使う機会のない古いPCパーツを整理しなければ、と思い立ちました。このように仕様変更や環境の変化によって不要になり、コンピューターからデバイスを取り外すのは良くある話です。
そこで気になるのがWindows OS上のエントリー。デバイスを取り外す前に関連ソフトウェアやデバイスドライバーを削除しておけば問題ありません。しかし、先にデバイスを取り外してしまうと、オフラインデバイスとなってしまい、操作することができなくなってしまいます。そこれで今回はデバイスマネージャーにオフラインデバイスを表示させるチューニングをお届けしましょう。
1.管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2.HKEY_LOCAL_MACHINE \ SYSTEM \ CurrentControlSet \ Control \ Session Manager \ Environmentキーを開きます。
3.DWORD値「DEVMGR_SHOW_NONPRESENT_DEVICES」を作成し、値のデータを「1」に変更します。
4.[F5]キーを押してから、レジストリエディターを終了させ、コンピューターを再起動します。
これでチューニングが終了しました(図01~07)。
図02: レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Environmentまでキーをたどって開きます |
早速結果を確認してみましょう。ファイル名を指定して実行などから「devmgmt.msc」を実行してデバイスマネージャーを起動し、<表示>メニューから<非表示のデバイスの表示>を選択してください。チューニング前は最小限のデバイスしか表示されませんが、チューニング後は非接続デバイスも半透明表示で表示されるようになります(図08~10)。
図09: こちらはチューニング前のデバイスマネージャー。<表示>メニューから<非表示のデバイスの表示>を選択しても、「プラグアンドプレイではないドライバー」などしか表示されません |
図10: こちらはチューニング後のデバイスマネージャー。コンピューターに接続していないデバイスは半透明表示されます |
あとは不要なデバイスを削除してください。本チューニングは長年Windows OSを使っている方ならご存じのとおり、環境変数「DEVMGR_SHOW_NONPRESENT_DEVICES」を使用したものです。前述の手順は恒久的にオフラインデバイスを表示させるため、レジストリから登録しました。
一時的に確認するのであれば、管理者権限を得たコマンドプロンプトから「set DEVMGR_SHOW_NONPRESENT_DEVICES=1 && start devmgmt.msc」と実行してください。なお、本チューニングを無効にするには、DWORD値「DEVMGR_SHOW_NONPRESENT_DEVICES」を削除し、コンピューターを再起動します。
それでは、また次号でお会いしましょう。
阿久津良和(Cactus)