こんにちは、阿久津です。Windows OSは以前から、ドライブのプロパティダイアログに用意された<ツール>タブ経由で、各ツールを起動する仕組みが用意されています。通常はディスクのエラー状況を確認するチェックを「ディスクのチェック」、ディスクのフラグメント化を解消する「ディスクデフラグ」、Windows 7のバックアップを実行する「バックアップと復元」を呼び出すことが可能です(図01~03)。

図01: 任意のドライブを右クリックし、メニューに並ぶ<プロパティ>をクリックします

図02: プロパティダイアログが起動したら、<ツール>タブをクリックして開きます。ここでは<最適化する>ボタンをクリックしましょう

図03: これで「ディスクデフラグツール」が起動しました

いずれもディスク管理と直結するツールばかりですが、Windows 7におけるディスクデフラグツールの実行はスケジューリングされているため、そもそもダイアログをたどって起動する必要ありません。つまり、図02にある<最適化する>ボタンは無用の長物と言えるではないでしょうか。

そこで今回は、同ボタンから起動するツールを変更するレジストリカスタマイズをお送りしましょう。さて、代替えとなるデフラグツールですが、今回は「MyDefrag」をピックアップ。同ツールは、以前「JKDefrag」と呼ばれていたデフラグツールの後継バージョンにあたります。ちなみに別の方がわかりやすいGUI操作を可能にしたMyDefragPowerGUIを公開していますので、興味のある方はチェックしてください(図04~07)。

図04: ダウンロードページにアクセスし、最新版のMyDefragをダウンロードします

図05: ダウンロードした「MyDefrag-v●.exe (●はバージョン番号)」をダブルクリックし、画面の指示に従ってセットアッププログラムを先に進めてください

図06: インストールを終えたら、デスクトップに作成されたShortcutファイルをダブルクリックして、正しく起動するか確認してください。ここではデフラグを実行する必要はありませんので、<Cancel>ボタンをクリックします

図07: Shortcutファイルのプロパティダイアログを起動し、<ショートカット>タブの「リンク」でファイルのパスを確認しておきましょう

MyDefragの準備を終えたら、今後使わなくなるディスクデフラグツールのスケジュール設定を無効にしておきましょう。タスクスケジューラを使用せずとも、ディスクデフラグツールの設定ダイアログからスケジュールの有無を制御できますので、必ず無効にしてください。それではレジストリチューニングに取りかかりましょう(図08~09)。

図08: 先の手順を参考に「ディスクデフラグツール」を起動し、<スケジュールの構成>ボタンをクリックします

図09: ダイアログが起動したら<スケジュールに従って実行する>をクリックしてチェックを外し、<OK>ボタンをクリックします

1.[Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力してから<OK>ボタンをクリックします。
2.レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ MyComputer \ DefragPathキーまでたどって開きます。
3.右ペインの「(既定)」をダブルクリックし、値のデータをMyDefragの実行パスに変更して<OK>ボタンをクリックします。
4.[F5]キーを押してから<×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了させます。

これでチューニング終了です(図10~13)。

図10: [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図11: レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ MyComputer \ DefragPathキーまでたどって開きます

図12: 右ペインの「(既定)」をダブルクリックし、値のデータを先ほど調べたMyDefrag.exeのパスに書き換えて<OK>ボタンをクリックします

図13: 以上の設定を終えたら、[F5]キーを押して変更内容をシステムに反映させてから、レジストリエディターを終了します

早速結果を確認してみましょう。ディスクのプロパティダイアログを起動し、<ツール>タブにある<最適化する>ボタンをクリックしてください。これでMyDefragが起動しました。もちろん異なるデフラグツールも使用できますので、お好みに応じて導入するツールと、書き換えるパスを変更してください。また、初期状態に戻すには、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ MyComputer \ DefragPathキーにある「(既定)」のデータ値を「%systemroot%\system32\dfrgui.exe」に書き換えましょう(図14~15)。

図14: 先の手順を参考にドライブのプロパティダイアログを起動し、<ツール>タブにある<最適化する>ボタンをクリックします

図15: これでディスクデフラグツールではなく、MyDefragが起動しました

ちなみに、<最適化する>ボタンをクリックしてMyDefragを自動実行する場合は、同ツールが用意したスクリプトファイルを使用してください。例えば「SystemDiskDaily.MyD」を使用してCドライブを最適化する場合は、パス末尾に「 -r SystemDiskDaily.MyD C:」と半角スペースを空けて追記しましょう。これで同スクリプト用いた自動最適化が実行されます(図16~18)。

図16: Scriptsフォルダーには、MyDefragを実行するためのスクリプトが用意されています

図17: 「(既定)」のデータ値に「-r SystemDiskDaily.MyD C:」と追加してください

図18: 以上の設定を行なってから<最適化する>ボタンをクリックしますと、MyDefragが

それでは、また次号でお会いしましょう。

阿久津良和(Cactus)