こんにちは、阿久津です。Internet Explorer 8を起動すると最初に「Internet Explorer 8のセットアップ」ウィザードが起動します。同ウィザードでは、お勧めサイト機能の有無や検索プロバイダの選択、アクセラレータの選択といったInternet Explorer 8に関する初期設定を行ないます。しかし、Internet Explorer 8を使っている方々ならご存じのとおり、同ウィザードによる設定を行なわずとも、使用する上で困るような場面に遭遇することはありません(図01)。
もちろん初回設定を行なえば、その後はInternet Explorer 8のセットアップウィザードは起動しませんので、面倒に思いながらも基本的な項目の設定を行なった後、自身でダイアログからカスタマイズされている方も少なくないでしょう。しかし、Windows 7をサブマシンなどへ新たに導入する場合、同ウィザードは煩雑な存在となります。また個人ユーザーの場合、MDT(Microsoft Deployment Toolkit)やWDS(Windows展開サービス)を用いることは現実的ではありません。
前述のとおり、Internet Explorer 8のセットアップウィザードで設定するのは、お勧めサイトやアクセラレータ機能の有無および選択です。しかし、Internet Explorer 8をシンプルに使うのであれば、いずれも必要ありません。検索プロバイダとして選択するWeb検索サイトや特定のアクセラレータが必要な方も、アドオンギャラリーから追加すれば事足ります(図02)。
そこで今回はInternet Explorer 8の初期設定ウィザードを無効にするチューニングを紹介しましょう。
1.[Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力してから<OK>ボタンをクリックします。
2.レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Policies \ Microsoft \ Internet Explorer \ Mainキーまでたどって開きます(ない場合は作成します)。
3.右ペインを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>と選択して「DisableFirstRunCustomize」を作成します。
4.DWORD値「DisableFirstRunCustomize」をダブルクリックし、値のデータを「1」に書き換えてから<OK>ボタンをクリックします
5.<×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了させます。
6.Windows 7に再ログオンします。
これでチューニング完了です(図03~12)。
図04: レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Policies \ Microsoftキーまでたどって開きます。Microsoftキーを選択した状態で、<新規>→<キー>と選択してください |
それでは結果確認してみましょう。新規導入したWindows 7で上記チューニングを行なった場合、初めてInternet Explorer 8を起動しますと、そのまま初期設定のMSN Japanがホームページとして開きます。
ちなみに、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Policies \ Microsoft \ Internet Explorer \ MainキーにDWORD値「DisableFirstRunCustomize」が存在し、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Policies \ Microsoft \ Internet Explorer \ Mainキーに同エントリが存在しない場合は、前者の設定が参照されますので、本チューニングの主旨である操作の煩雑さを軽減させる場合は、HKEY_CURRENT_USER~キーのエントリも確認してください。
また、DWORD値「DisableFirstRunCustomize」のデータ値が「2」の場合、「Internet Explorerへようこそ」ページが表示されてしまいます、値は正しく設定してください(図13~14)。
図13: セットアップウィザードが起動せず、そのままホームページが表示されました |
図14: 「DisableFirstRunCustomize」のデータ値が「2」の場合、「Internet Explorerへようこそ」のページが表示されます |
それでは、また次号でお会いしましょう。
阿久津良和(Cactus)