こんにちは。阿久津です。約1年半ぶりの再登板となりました。コラムタイトルも改め、Windows Vistaだけでなく、以前のWindows XPや今後登場するWindows 7など、さまざまなOSにまつわるチューニングテクニックを紹介しますので、改めてよろしくお願いいたします。
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「Windows Vistaスマートチューニング」 / 「Windows XPスマートチューニング」
さて、各方面で厳しい意見もあったWindows Vistaですが、サービスパック1登場以降は、それほど悪い話を聞きません。当初OSの完成度がユーザーの期待よりも低かったのは筆者も同意する部分ながらも、ハードウェア性能の向上がMicrosoftの想像以上に進まず、Vistaの普及に歯止めをかけていたように感じます。
それでも一部の大手企業や官公庁、一般ユーザーにもハードウェアの入れ替えと共に浸透し始め、当初からWindows Vistaを使っていたユーザーも胸をなで下ろしているのではないでしょうか。
かく言うWindows Vista SP1は、登場して既に半年以上がたちました。そろそろ気になるのが履歴関係ではないでしょうか。なかでもユーザーが簡単に削除できない項目として、コンテキストメニューの「プログラムから開く」があります。
特定の拡張子には、複数のアプリケーションを関連付けすることが可能で、ファイルを右クリックすると開くコンテキストメニューの<プログラムから開く>には、過去に開いたアプリケーションが列挙されます(図1)。
図1: コンテキストメニューの<プログラムから開く>には、過去に参照したアプリケーションが履歴として残されています |
例えば画像ファイルの場合、ダブルクリックで画像ビューアによる閲覧。コンテキストメニューからフォトレタッチソフトなどによる編集、というダブルスタンダードが可能になります。しかし、不要になったアプリケーション項目も履歴として残るため、煩雑な印象を覚えてしまうのではないでしょうか。
また、誤ってアプリケーションを選択した場合も、同様に履歴として残ってしまいます。今週はこのアプリケーション履歴の操作をレジストリから行ないましょう。
- <スタート>メニュー→クイック検索に「regedit」と入力して[Enter]キーを押す。
- レジストリエディタが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ FileExts \ {拡張子} \ OpenWithListまでキーをたどって開く。
- 文字列値「a」~「z」のデータ値を確認し、不要な項目を削除。
- 続いて文字列値「OpenWithList」のデータ値から、ステップ3で削除した単語を削除。
- [F5]キーを押して変更内容をシステムに反映させてから、レジストリエディタを終了する。
※直接入力の際は、バックスラッシュ(\)前後のスペースを取り除いてください。
これで<プログラムから開く>に並んだアプリケーションが最小化、もしくは完全にクリアされ、上記ステップ3の操作で残したアプリケーションによる関連付けのみが残ります(図2)。また、複数のアプリケーション履歴があると、デフォルトアプリケーションを選択するため、~FileExts \ {拡張子} \ UserChoiceキーおよび、キー内にある文字列値「Progid」が用意されます。こちらもあわせて削除しておきましょう。
図2: ステップ3~5の操作を行なうと、アプリケーション履歴が削除されます |
今回は拡張子「.test」を例として用いていますが、この場合は「{.拡張子}_auto_file」という形式で、ProgID(Programmatic Identifier)が自動生成されます。今回の手順で残る関連付けは、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Classes \ test_auto_fileキー(エイリアスとして、HKEY_CLASSES_ROOT \ test_auto_fileからも編集可能)下に、おなじみのshellキーやopenキーがありますので、直接変更してください。
また、TIFFやJPEG形式などあらかじめシステムが用意した拡張子の場合は、HKEY_CLASSES_ROOT \ {拡張子} \ OpenWithListキー下にある各実行ファイル名を持つキーや、OpenWithProgIdsキー内で定義されているProgIDを削除してください。ただし、JPEG形式ファイルの標準アプリケーション履歴である「Windowsフォトギャラリー」などは本手順で削除できませんが、機会をみて紹介いたします。
それでは、また次号でお会いしましょう。
阿久津良和(Cactus)