OSよりも重要性が高まりつつあるWebブラウザー。Mozilla FirefoxやGoogle Chromeなどサードパーティー製Webブラウザーも人気だが、Windows標準といえば「Internet Explorer」だ。今回は主に起動に関するInternet Explorerの活用術を紹介する。

「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。

アドオンが無効な状態で起動する

Internet Explorerは各種の「アドオン」で機能を拡張できるが、Internet Explorer 7からアドオンを無効の状態で起動する仕組みが加わった。これはWeb上でリッチコンテンツを実現するアドオンが原因で、Internet Explorer自体が不安定になるケースが報告されてきたからだ。

現在のInternet Explorer 11では、コントロールパネルなどから「インターネットのプロパティ」を開き、「プログラム」タブ-「アドオンの管理」ボタンをクリック/タップすれば、インストール済みアドオンの取捨選択が可能になる。もしくは、Internet Explorerが起動した状態で、「ツール」ボタン→「アドオンの管理」とクリック/タップしてもよい。

「アドオンの管理」からは、アドオン(ツールバーと拡張機能)の有効/無効を個別に変更できる

だが、どのアドオンがトラブルの原因なのか、1つずつ有効/無効を切り替えていくのは面倒だ。Windows 7以前は「Internet Explorer(アドオンなし)」というショートカットファイルがメニューに並んでいたが、Windows 8のアプリビューを確認しても見当たらない。

そこでコマンドラインオプションを用いて、アドオンが無効な状態でInternet Explorerを起動する方法を紹介しよう。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「iexplore -extoff」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップ

これでInternet Explorerが起動する。情報バーの内容が示すとおり、アドオンが一時的に無効な状態となった

Internet Explorerの情報バーに「アドオンは現在使うことができません」とあるように、一時的にアドオンが無効になっている。もし、ショートカットファイルなどを作成する場合は、以下の手順を実行してほしい。

デスクトップの何もないところを右クリック/長押しし、メニューの「新規作成」→「ショットカット」と順にクリック/タップする

テキストボックスに「"C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe" -extoff」(パスは環境に応じて変更)と入力し、「次へ」ボタンをクリック/タップする

テキストボックスに「Internet Explorer(アドオンなし)」と入力し、「完了」ボタンをクリック/タップする

そのままショートカットファイルを適当なフォルダーに移動し、タスクバーにピン留めしても構わない。ここでは、ショートカットファイルをプログラムフォルダーに移動させた上で、スタート画面にピン留めしてみよう。

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「%APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップ。フォルダーが開いたら、先ほど作成したショートカットファイルをドラッグ&ドロップで移動。さらに右クリック/長押しし、メニューの「スタートにピン留め」をクリック/タップする

あとはスタート画面でタイルの位置を整えれば作業完了となる。この場合左側のタイルはWindowsストアアプリ版が起動し、右側のタイルはアドオンなしでデスクトップ版が起動する仕組みだ

これで、アドオンなしのInternet Explorerがいつでも起動可能になった。アプリビューにも列挙されるため、検索チャームなども利用できる。なお、本手順で複数のショートカットファイルが登録された場合は、ファイル名の最後に連番が付いた「○○○ (2)」といったファイルを削除すればよい。

表示内容をアプリビューに切り替えると、「Internet Explorer(アドオンなし)」が並んでいることを確認できる

阿久津良和(Cactus)