ファイルやフォルダーの名称を変更する作業を「リネーム」と呼ぶが、Windowsには複数のリネーム方法が用意されている。ファイル/フォルダーの内容を一目で分かるようにするため、多用する機能の1つだ。今回は複数のリネーム方法を紹介する。自分になじむ方法を見つけてほしい。
「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。
ファイル名は最大255文字まで
Windows OSは、基本的に「名前+拡張子」という組み合わせでファイル名を付けている。これは以前のWindowsやMS-DOSが採用していた、FAT(File Allocation Table)というファイルシステムの命名制限にまつわるものだ。
以前は「8+3文字」(名前の部分が半角8文字・拡張子が半角3文字)と呼ばれる制限があったものの、後のFATはロングファイルネームをサポートし、最大255文字までファイル名に使えるようになった。これは現在のファイルシステムであるNTFS(NT File System)でも変わりはない。
ちなみに、各フォルダーを含むパスは最大32,767文字。これを超えるとエクスプローラーなどで操作できなくなるため、過剰に長いファイル/フォルダー名は避けるべきだ。
リボンからリネームする
まずはベーシックな手順として、エクスプローラーのリボンを使ったリネームから紹介しよう。リネームしたいファイルを選択してから、「ホーム」タブの「名前の変更」ボタンを使用する。
ファイル名が編集状態に切り替わったら、キーボードやタッチキーボードで新しいファイル名を入力。そのまま確定すればリネーム作業は完了だ。対象がファイルの場合、ファイル名のみ編集状態になり、拡張子部分は省かれる。また、対象がフォルダーの場合はフォルダー名全体が対象だ。
メニューやショートカットキーでリネームする
リボンを使うリネームは少し手間がかかるが、コンテキストメニューならばスムーズに実行できる。ファイルを右クリック/長押しした際に現れるメニューの「名前の変更」だ。
ご覧のとおり「名前の変更」には「M」キーというアクセスキーが割り当てられているため、キーボードで操作する場合、「アプリケーション」キー→「M」キーという順番で押してもよい。
だが、キーボードを使うのであれば、ショートカットキーを使った方がよりスムーズだ。リネームは「F2」キーに割り当てられているため、リネーム対象のファイル/フォルダーを選択した状態で「F2」キーを押せば、すぐに編集が可能になる。
コマンドラインからリネームする
冒頭で述べたとおり、リネームはMS-DOS時代から頻繁に使われてきた機能だ。そのため「ren(rename)」というコマンドがWindowsに含まれている。
上図のように「ren {元のファイル名} {新しいファイル名}」という書式で実行し、フォルダーに対しても利用可能だ。なお、本来はファイル/フォルダーの移動を目的とする「move」コマンドもリネームに使用できる。
ファイルをまとめてリネームする
Windows XP時代から備える連番リネーム機能だが、Windows Vista以降は動作が異なることをご存じだろうか。Windows XPは2つめ以降のファイルから連番を付加するが、現在は最初のファイルを含めて連番を付加する仕組みに変更されている。
このとき、ユーザー自身が連番を調整することも可能だ。例えば「Memo (10)」とリネームした場合、続くファイル名は「Memo (11)」「Memo (12)」……と基準値からカウントされる。
阿久津良和(Cactus)