Windows 8.1のネットワークに関する安全性を守る「Windowsファイアウォール」。前回はファイアウォールのルール設定をバックアップする方法を述べた。今回はそれを復元する操作を紹介しよう。
疑問が残る例外設定ダイアログの動作
前回はWindowsファイアウォールのインバウンド/アウトバンドに触れたが、アウトバウンドについてはもう少し述べておきたい。通信検知時の例外設定をうながすダイアログがインバウンドに限られている理由として、クライアントOSであることが大きいと筆者は推測する。
クライアントOS、インターネット側と多くのコネクションを発生させている。だが、アウトバウンド通信(PCからインターネットへ向けた通信)に対して頻繁にダイアログが出ると、PC初心者は戸惑ってしまう。そのためMicrosoftは、このような仕様を選んだのだろう。残念ながらWindows 10も同じため、セキュリティにこだわる個人ユーザーは、別途ファイアウォール系ツールの導入を一考する必要がある。
ルール設定を復元する
さて、前回作成したルール設定のバックアップファイルだが、復元操作も「セキュリティが強化されたWindowsファイアウォール」から実行する。コンソールの操作ウィンドウに並ぶ「ポリシーのインポート」から、バックアップファイルを選択すればよい。
これで復元操作は終了だが、違いが分かりにくいため、事前に「受信の規制」をすべて削除した状態で復元操作を行った結果をご覧いただきたい。すべてのルール設定が復元していることが確認できる。
コマンドラインから復元する
復元操作はコマンドラインからも実行可能だ。管理者権限を持つコマンドプロンプトを起動してnetshコマンドを使えば、より簡単に復元できる。
上記の手順はデスクトップにファイルがあることを前提にしているが、ドキュメントフォルダーにバックアップファイルを格納している場合は、「netsh advfirewall import "%userprofile%\Documents\WF-rule-Backup.wfw"」に変更すればよい。
阿久津良和(Cactus)