Windows 8.1のInternet Explorer 11(以下、IE 11)には、デスクトップ版とWindowsストアアプリ版が存在する。後者はタッチ操作を前提としているため、小型のWindowsタブレットでは実に使いやすいのだが、特定の環境では起動しなくなってしまう。今回はこの点を考えてみよう。
Windowsストアアプリ版IE 11が使えない?
Windowsストアアプリ版IE 11は、ユーザーをコンテンツに集中させる「Immersive(没入型)」であることが最大の特徴だ。通常であれば、スタート画面に並ぶIE 11のタイルをクリック/タップすれば、Windowsストアアプリ版IE 11が起動。タスクバーのピン留めボタンをクリック/タップするなどすれば、デスクトップアプリ版IE 11が起動する。
しかし、スタート画面のタイルを押しても、デスクトップアプリ版IE 11しか起動しない場面に遭遇したことはないだろうか。それは他のWebブラウザーが原因だ。スタート画面からWindowsストアアプリ版IE 11を起動すると、「Windows用に作られたブラウザーをお試しください」というメッセージと共に、既定のブラウザー設定をうながされる。
つまり、既定のWebブラウザーがIE 11以外の場合、Windowsストアアプリ版IE 11は使用できなくなる仕様なのだ。
既定のWebブラウザーをIE 11に戻す
サードパーティー製Webブラウザーは、起動時に自身を「既定のWebブラウザー」として登録するようすすめてくる。この投げ掛けに同意すると、IE 11の既定が外れてしまう仕組みだ。そこで各Webブラウザーの既定設定方法を確認しよう。
Mozilla Firefoxの場合、オプション設定で「Firefoxが既定のブラウザが確認する」のチェックボックスを外すだけだ。
Google Chromeの場合、オプション設定に既定のWebブラウザーを変更する設定項目がないため、Windows 8.1の「既定のプログラム」からIE 11を選んで「すべての項目に対して、既定のプログラムとして設定する」を実行すればよい。
「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「control /name Microsoft.DefaultPrograms」と入力して、「OK」ボタンをクリック/タップする |
これでWindowsストアアプリ版IE 11が使用可能になったが、この状態でGoogle Choromeを起動すると、既定のWebブラウザーではないことを示すメッセージが現れる。少々しつこい印象を受けるが「再表示させない」ボタンを押せば、以降は非表示になるので、覚えておくとよいだろう。
阿久津良和(Cactus)