書類やプレゼン資料作成時に必要となるのが、画面の撮影機能だ。以前からWindows OSはキャプチャー(取り込み)機能を備えており、Windows 7以降は画面キャプチャー画像をPNG形式ファイルで保存できるようになった。今回は各画面キャプチャー機能の使い方を紹介しよう。

デスクトップ全体のキャプチャーを作成する

Windows 8.1を含むWindows OSが備えてきたキャプチャー機能。スクリーンショットや画面の取り込み、画面ハードコピーなど言い方は異なれど、いずれもショートカットキー「1つ」で実行できる。

まずは下図に示した手順を試してほしい。キーボードの「PrtSc(PrintScreen)」キーを押すと、デスクトップ全体の画像がクリップボードへ格納される。クリップボードは、ソフトウェア間でデータを一時的に共有する領域の1つ。我々が普段意識せずに行っているコピー&ペーストも、クリップボードを経由しているのだ。

キャプチャーを作成したい状態で「PrtSc」キーを押す

「PrtSc」キーは、デスクトップ全体を、画像としてクリップボードへ格納するにすぎない。そのため、内容を貼り付ける画像編集アプリケーションが必要だ。ここでは「ペイント(mspaint.exe)」を使用するが、使い慣れたアプリケーションをお持ちなら、そちらを使っても構わない。

「Win」+「R」キーを押すなどして「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「mspaint.msc」と入力して、「OK」ボタンをクリック/タップする

「ペイント」の「貼り付け」ボタンをクリック/タップするか、「Ctrl」+「V」キーを押す。これでクリップボードの内容を貼り付けられる

キャプチャーした画面(画像を)書類で使えるように、ファイルとして保存しよう。「ペイント」はビットマップ形式やJPEG形式、PNG形式など5種類の画像ファイル形式を選択できるため、用途に合わせたファイル形式を選択すればよい。一般的な書類であればJPEG/PNG形式でよいだろう。

クイックアクセスツールバーの「上書き保存」ボタンをクリック/タップするなどして保存ダイアログを呼び出し、ファイル名やファイル形式を必要に応じて変更してから「保存」ボタンをクリック/タップする

このような流れで、デスクトップ全体のキャプチャーを画像ファイル化することが可能だ。

アクティブウィンドウのキャプチャーを作成する

作成する書類によっては、ウィンドウやダイアログ単独のキャプチャーを作成したい場合もあるだろう。その際は対象となるウィンドウをアクティブ化(前面表示)した状態で、「Alt」+「PrtSc」キーを押せばよい。

キャプチャーするウィンドウやダイアログをアクティブにし(画面の例ではIE)、「Alt」+「PrtSc」キーを押す

先の例を参考に「ペイント」を起動してペーストすれば、ウィンドウ単体のキャプチャーが作成できる

あとは先ほどと同じように画像編集アプリケーションを起動し、クリップボードの内容を貼り付けるだけだ。

キャプチャーファイルを作成する

いちいち画像編集アプリケーションを起動するのが面倒な場合は、別のキャプチャー機能をお勧めする。それが、「Win」+「PrintSc」キーだ。こちらのショートカットキーを利用すると、「PrtSc」キーと同じくデスクトップ全体をキャプチャーし、そのままPNG形式ファイルで保存してくれる。

キャプチャーを作成する状態で「Win]」+「PrtSc」キーを押す。その際デスクトップ全体が一瞬、暗転する

このPNG形式ファイルは、ピクチャフォルダー下のサブフォルダー「スクリーンショット」のなかに、「スクリーンショット(1、2、3……).png」として自動保存される。あとから必要に応じてスクリーンショットを加工し、書類作成に役立てればよい。

「Win」+「R」キーを押すなどして「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「shell:My Pictures」と入力して、「OK」ボタンをクリック/タップする

これでユーザーのピクチャフォルダーが開き、サブフォルダー「スクリーンショット」を開けば、キャプチャーファイルの存在を確認できる

阿久津良和(Cactus)