Windows 8.1をインストールしたPCは必ず、"コンピューター名(ホスト名)"が必要だ。一般的にコンピューター名は、ネットワーク接続したデバイスが互いを識別するために使用する。今回はこのコンピューター名の確認方法を紹介していく。
Windowsとコンピューター名
Windows 8.1をプリインストールしたPCの場合、通常は初回起動時にコンピューター名の入力を求めてくる。ただし、PCベンダーのポリシーやOSのバージョンよって異なり、必ずしもユーザーがコンピューター名を付けるとは限らない。
上図はWindows 8.1 Updateのインストールプロセスと、Windows 10 Technical Previewの「システム」だ。前者はインストール中にコンピューター名の入力を求めるが、後者はそのようなプロセスを踏まず、「WIN-{ランダムな11桁の英数字}」を自動的に付与する。このように、インストーラーの構成やPCベンダーのポリシーによって、コンピューター名の指定は異なるのだ。
コンピューター名を確認する
Windows 8.1におけるコンピューター名の確認方法は多岐にわたる。GUI操作の場合は、「システム」や「システムのプロパティ」で確認可能だ。なお、システムのプロパティダイアログは、「sysdm.cpl」ではなく「SystemPropertiesComputerName.exe」を実行してもよい。
モダンUIベースでコンピューター名を確認するには、「PC設定」から「PCとデバイス\PC情報」を参照する。詳しくは次回で紹介するが、各所でコンピューター名の変更が可能だ。
一連の手順を目にしたとき、「コンピューター名」と「フルコンピューター名」という2つの項目に疑問を覚えたかもしれない。後者は、ドメインというネットワーク管理方法に属している場合にのみ使用する名前だ。詳細は割愛するが、ドメインに参加済みPCの場合、「{コンピューター名}.{ドメイン名}」という形式で示される。
CUIの場合も多数の確認方法が用意されているので、まとめて紹介しよう。もっとも簡単なのが、現在のコンピューター名を表示する「hostname.exe」。コマンドを実行すると標準出力でコンピューター名が示される。
このコンピューター名は環境変数「COMPUTERNAME」が保持しているため、「echo」コマンドで確認してもよい。また、IPアドレスの割り当てなどを確認する「ipconfig.exe」でも確認が可能だ。今回はコンピューター名だけが必要なため、文字列の検出コマンド「findstr.exe」で「ホスト名」を抜き出すと分かりやすいだろう。
誌面が尽きてきたので、コンピューター名の変更に関しては次回紹介する。
阿久津良和(Cactus)