タブ付きエクスプローラーは着々と強化を重ねているようだ。Windows 11 Insider Previewで登場した直後は“フォルダーをタブで開く”だけだったが、現在の環境(ビルド22621.900)で確認した限り、ドラッグ&ドロップによるタブの入れ替えがサポートされている。

  • 「Downloads」を「PC」の前方にドラッグ&ドロップすると、タブの順番が入れ替わる

  • ドロップ先が不適切だと、交通標識の「車両通行止め」に似たアイコンが現れる

確かに2つ3つのタブであれば、ドラッグ&ドロップ操作でも十分だろう。だが、個人的要望である“1つのウィンドウで複数のフォルダーを操作”し始めると、不便に思える箇所も出てきた。

1つはタブの見分けがつかない点。エクスプローラーのウィンドウサイズが最大表示領域だからこそ、短縮表示は当然である。マウスのホイールボタンによるスクロール機能も備えているが、同じアイコンを用いた各フォルダーを識別するのは少々難しい。

もう1つは複数フォルダーをタブで開く機能。こちらは現時点で備えていない。

  • ウィンドウに収まらないタブ名は短縮表示となる

  • 複数フォルダーのコンテキストメニューには「新しいタブで開く」が現れない

今後の改善を期待したいところだが、前者に対しては現時点で対応策がある。それが「Ctrl」+数字キーだ。左端のタブから順番に「1」キーから「9」キーが割り当てられる。

たとえば「Ctrl」+「1」キーを押せば先頭のタブに切り替わり、 「Crrl」+「Tab」キーで次のタブ、「Crrl」+「Shift」+「Tab」キーで前のタブが開くので、操作性は大きく向上するだろう。

  • この場合、「ホーム」は「Ctrl」+「1」キー、「PC」は「Ctrl」+「2」キー、「Downloads」は「Ctrl」+「2」キーで切り替わる

Microsoft Edgeが以前から備えてきた、ショートカットキーによるタブの切り替え機能を連想するとわかりやすい。あくまでも推測だが、Microsoft Edgeのコードをエクスプローラーに取り込んだのではないだろうか。大量にタブを開くとエクスプローラーのプロセス(Explorer.exe)ごと落ちてしまう場面に出会いつつも、今後の機能強化に期待したい。

  • エクスプローラーを閉じる「Ctrl」+「W」キーもタブで使用可能。新規タブの追加は「Ctrl」+「T」キーだ