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かつてのWindowsは、パスワードリセットディスクをあらかじめ作成し、サインイン(当時はログイン)できなくなった際にユーザーアカウントのパスワードをリセットしていた。Windows 8.x以降は、Microsoftアカウント使用時にパスワードリセットディスクの作成ウィザードを無効にし、Web上でリセット操作を行うようにしている。今回は各アカウントによるパスワードのリセット手順を紹介しよう。

ローカル/Microsoftアカウント使用時で動作が異なる

Windows XP時代からPCを使ってきた方なら、パスワードリセットディスクはコントロールパネルの「ユーザーアカウント」から作成するをご存じかもしれない。しかし、ローカルアカウント使用中かMicrosoftアカウント使用中かで、その動作は異なる。

Microsoftアカウント使用時の「ユーザーアカウント」。ナビゲーションウィンドウに「パスワードリセットディスクの作成」が現れない

ローカルアカウント使用時の「ユーザーアカウント」。ナビゲーションウィンドウの「パスワードリセットディスクの作成」をクリック/タップすれば、同ディスクを作成できる

上図はMicrosoftアカウント使用時とローカルアカウント使用時の「ユーザーアカウント」だが、前者はナビゲーションウィンドウに「パスワードリセットディスクの作成」が現れず、後者はWindows 7以前のように「パスワードリセットディスクの作成」項目が並ぶ。

検索ボックスに「パスワードリセット」と入力すると現れる「パスワードリセットディスクの作成」をクリック/タップしても、Microsoftアカウント使用時は何も動作しない

タスクバーの検索ボックスで「パスワードリセット」を検索すると「パスワードリセットディスクの作成」が候補として示されるが、Microsoftアカウント使用時は選択しても警告音のみで具体的な動作はない。基本的にはWindows 8.xと同じ動作なのだが、改めて確認すると少々不親切である。

パスワードリセットディスクの作成

Windows 10をローカルアカウントで使用中の場合、いつでもパスワードをリセット可能にするため、パスワードリセットディスクを用意しておくべきだ。名前は「ディスク」でも、実際に使用するのはUSBメモリーである。ただし、使用する容量は数Kバイト程度のため、最小限の容量を持つUSBメモリーで構わない。

コントロールパネルから「ユーザーアカウント」を起動し、「パスワードリセットディスク」をクリック/タップしても、USBメモリーを接続していないとエラーになる

USBメモリーを接続した状態で同じ操作を行うと、「パスワードリセットディスクの作成」ウィザードが起動する。まずは「次へ」ボタンをクリック/タップ

次のUSBメモリーに割り当てられたドライブ文字の確認を求められる。問題がなければ「次へ」ボタンをクリック/タップ

テキストボックスにローカルアカウントのパスワードを入力して、「次へ」ボタンをクリック/タップする

USBメモリーに「userkey.psw」ファイルが自動的に作られる。完了後は「次へ」ボタンをクリック/タップする

最後に「完了」ボタンをクリック/タップして作業完了だ

パスワードリセットディスクの使用方法

パスワードリセットディスクは、サインイン画面でパスワードによるサインインに失敗すると使用可能になる。先ほど作成したUSBメモリーをPCに接続し、ウィザードの指示に従ってパスワードを再設定すればよい。

サインイン画面でパスワードによるサインインを失敗すると、ヒントが現れると同時にパスワードのリセットが可能になる。まずは「パスワードのリセット」をクリック/タップする

「パスワードのリセットウィザードの開始」が起動したら、USBメモリーをPCに接続して「次へ」ボタンをクリック/タップする

次のUSBメモリーに割り当てられたドライブ文字が正しければ、「次へ」ボタンをクリック/タップ

「新しいパスワード」および「パスワードの確認入力」のテキストボックスにローカルアカウントのパスワードを入力し、「新しいパスワードのヒント～」にパスワードのヒントを入力したら、「次へ」ボタンをクリック/タップする

最後に「完了」ボタンをクリック/タップすると、元のサインイン画面に戻る。後は先ほど設定したパスワードでサインインすればよい

Microsoftアカウントのパスワードを再設定する

Microsoftアカウントをお使いの場合、Microsoftが用意しているWebページから、パスワードをリセットする。以前と同じパスワードは設定できず、執筆時点では8文字以上の英数字を用いなければならなかった。PCが使えない場合は、スマートフォンや別のPCを使ってリセットを実行するとよいだろう。

サインイン画面でパスワードによるサインインを失敗すると、パスワードをリセットするURLが示される

最初にサインインに失敗する理由選択を求められる。「パスワードを忘れた」→「次へ」ボタンと順にクリック/タップする

1つめのテキストボックスにリセットするMicrosoftアカウントを入力し、ページ内に示された英数字を2つめのテキストボックスに入力して、「次へ」ボタンをクリック/タップする

セキュリティコードの受け取り方によって手順は異なるが、別のメールアドレスを指定している場合はテキストボックスにメールアドレスを入力して、「コードの送信」ボタンをクリック/タップする

Microsoftアカウントチームからメールが送られてきたら、7桁のコードをメモしておく

先ほどのコードをテキストボックスに入力し、「次へ」ボタンをクリック/タップする

新たなパスワードを各テキストボックスに入力し、「次へ」ボタンをクリック/タップする

これでパスワードの再設定が完了した。「次へ」ボタンをクリック/タップするとMicrosoftアカウントへのサインインページに移動する

さらに登録済みのメールアドレスには、パスワードを変更したことを知らせるメールが届く

阿久津良和(Cactus)