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Windows 10には原因不明の問題を解決する「トラブルシューティング」機能が用意されている。だが、ローカルのトラブルシューティングツール以外に、インターネット経由で実行できるトラブルシューティングツールも存在するのだ。

オンライン版とオフライン版のトラブルシューティングツール

程度にもよるが、Windows 10で発生するトラブルは、PC上級者でも容易に解決するのは難しい。そこでMicrosoftはWindows 7から、これらのトラブルを現象ごとに解決を図る「トラブルシューティングツール」を実装した。

検索ボックスに「トラブル」と入力し、「トラブルシューティング」をクリック/タップ

「トラブルシューティング」が起動したら、ナビゲーションウィンドウの「すべて表示」をクリック/タップ

執筆時点のWindows 10が備えるトラブルシューティングツールは20種類だが、コントロールパネルを廃止するような方向性を考えれば、これから増えることはないだろう。

これでローカルから実行できるオフライン版トラブルシューティングツールの一覧が現れる。もちろんクリック/タップで実行可能だ

上図のように「場所」という列が存在し、以前はオンラインから実行するトラブルシューティングツールも存在した。改めてWindows 10用トラブルシューティングツールを調べてみると、「Windowsアプリ」、「プリンター」、「Windows Update」、「OneDrive」という4種類が確認できる。

OneDrive用トラブルシューティングツール以外はオフライン版(ローカル版)と重複しているが、わずかに違いを確認できる。

下図はオフライン版の「Windowsストアアプリ」と「Windowsアプリ」を実行したものだ。察するに、Windows 8.xのWindowsストアアプリと、Windows 10のUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーションの差だろう。

オフライン版トラブルシューティングツールの「Windowsストアアプリ」を実行した状態。発行元に複数のバージョンが記述されている。発行元名称も変わっていた

本稿のリンクをMicrosoft Edgeで開き、ダウンロード完了後に「開く」をクリック/タップ

オンライン版トラブルシューティングツールの「Windowsアプリ」の実行結果。よく見るとツール名は「Windowsストアアプリ」だが、バージョン3.0に対する記述はない

「プリンター」のオフライン版とオンライン版については、検査箇所、バージョン、発行元は同じだ。ただしオンライン版では、検査箇所としてネットワークやハードウェアも対象であることを明示している。

オフライン版「プリンター」とオンライン版「プリンター」は、バージョンや発行元など基本的な動作は同じだった

オンライン版「プリンター」を起動すると、「Windowsネットワーク診断」や「ハードウェアとデバイス」も同時に実行していることを明示している。もっとも、検査項目は同じだ

明示情報に関しては「Windows Update」にも相違点があった。オフライン版はWebブラウザー経由で実行する古いWindows Updateをサポートしていたが、オンライン版は最新版のみとなる。

オフライン版「Windows Update」。古いWindows Updateも検査対象としている

オンライン版「Windows Update」は最新のWindows Updateのみが検査対象

OneDriveはオンライン版のみとなるものの、OneDriveクライアントのバージョンが2015(ビルド17.3.6302.0225)の場合は動作しなかった。このあたりは今後の改善に期待したい。

オンライン版「OneDrive」を起動した状態。クライアントバージョンとの相違からかトラブルシューティングを実行できなかった

今回、オフライン版よりもオンライン版トラブルシューティングツールのほうが、わずかに新しいことが確認できた。トラブルシューティングの選択肢として覚えておくとよいだろう。

阿久津良和(Cactus)