「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。

2020年12月中旬に、Googleの各種サービスが数時間使えなくなったことは記憶に新しい。2020年9月ごろにはMicrosoft Azureの認証周りでトラブルが発生し、Microsoft 365などが使えなくなった。24時間365日安定動作するパブリッククラウドは現時点で存在しない。想像してほしい。Windows 10で使用するMicrosoftアカウントがサインインできなくなったときのことを。

  • 「Microsoft 365管理センター」では、各サービスの正常性を示すステータスページを用意している

Windows 8時代から現在までMicrosoftアカウントを使ってきたが、当然ながらWindowsにサインインできなかった経験は一度もない。しかし、Microsoft Authenticatorが正常に動作しない、アカウントの乗っ取り攻撃など、リスク皆無とはいえないだろう。そこで緊急時に備え、ローカル管理者アカウントの作成を推奨したい。まずはGUIによる操作手順を紹介する。

GUIによる操作手順

  • 検索ボックスに「他のユーザー」と入力し、同名の設定をクリック/タップする

  • 「その他のユーザーをこのPCに追加」をクリック/タップする

  • 「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリック/タップする

  • 「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリック/タップする

  • ユーザー名やパスワード、セキュリティの質問×3を入力して、「次へ」ボタンをクリック/タップする

  • 作成したアカウント→「アカウントの種類の変更」と順にクリック/タップする

  • ドロップダウンリストから「管理者」を選択し、「OK」ボタンをクリック/タップする

  • これでローカル管理者アカウントが作成できた

コマンドラインによる操作手順

ご覧のようにGUIによる操作は手順が煩雑だ。そこでコマンドラインからの操作手順も合わせて紹介する。

  • 「Win」+「X」キー→「A」キーと順に押すか、スタートを右クリック/長押しし、「Windows PowerShell(管理者)」をクリック/タップする

  • 「net user root /add」と入力して「Enter」キーを押す。続いて、「net localgroup Administrators root /add」と入力して「Enter」キーを押す

  • スタートメニューを開き、ユーザーアイコンをクリック/タップすると、ローカル管理者アカウントが加わったことを確認できる

今回は分かりやすくするため、ローカル管理者アカウント名を「root」としているが、攻撃者が推測しにくい名前を使って安全性を確保してほしい。