「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。
コロナ禍でリモートワークが中心になると、PCの有用性が高まると同時に重要なのがネットワーク環境である。ネットワークトラブル発生時は問題の切り分けが解決にたどり着く一番の近道だ。今回は、「いつもアクセスしているサイトだけど今日はなぜか表示されない」といった場面で使える、pingコマンドを紹介したい。
pingコマンドは、端的に説明するとクライアントとサーバー間の通信状態を可視化するコマンドだ。より詳しい情報はWikipediaなどをご覧いただきたい。今回はpingコマンドとWindows PowerShellのSelect-Stringを組み合わせ、パケット損失率だけを表示させてみよう。
pingコマンドは指定したサイトに対してパケットを送信し、その応答を表示するが、コマンドラインの操作に不慣れな場合、必要な情報だけを抽出した方が分かりやすいだろう。そこで出力結果から合致する文字列だけを抜き出すSelect-Stringを組み合わせた。
仮に損失率が1%でも発生している場合、クライアントからサーバーまでのネットワークに何らかの障害が発生している可能性が高い。そのネットワーク障害が特定サイトで発生しているのか、契約しているISPの問題なのか、自宅のネットワーク環境内なのか見極めるには、pingを打つ先を変更してみよう。「ping 192.168.0.1」などルーターのIPアドレスを指定してもよい。
本Tipsは仕事での利用に限らず、動画サービスやオンラインゲームのサーバーなどに対しても応用できる基本的なテクニックなので、PCをお使いの方は覚えておいて損はないだろう(ただし過度に打ちすぎると攻撃とみなされる恐れもある)。なお、文字列を「平均」に置き換えれば、パケットの往復時間を抜き出すことも可能だ。