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コロナ禍で一日の大半をデスクトップPCの前で過ごすようになると、YouTubeの“ながら見”やRadikoでラジオ番組を聞き流す時間が増えてくる。
仕事を終えても、そのまま晩酌しながらPCゲームに勤しんでいる筆者だが、最近、PCがスリープモードに移行しないことに気付いた。酔ったままベットに潜り込み、朝目覚めるとディスプレイにWindows 10のデスクトップが映し出されているのである。
当然ながら「設定」の「システム/電源とスリープ」による設定ミスはない。このようなときに確認したいのが「Powercfg」である。
powercfg /requestsは、電源に関するPowercfgコマンドラインに、アプリやデバイスドライバーによる電源要求を列挙する「/requests」オプションを付与したものだ。
「DISPLAY」は“ディスプレイの電源を消す”に関連しており、実行中のPCゲームが影響を及ぼしている。「SYSTEM」は“スリープ状態”に関連しており、Radikoが使用しているオーディオドライバーが列挙された。“退席中”の状態を指す「AWAYMODE」に影響を与えているプロセスはない。また、稼働中のプロセスを表示する「実行」は、現在Radikoを表示しているMicrosoft Edgeが列挙された。
つまり今回の現象は、バックグラウンドで実行していたPCゲームがディスプレイの電源オフを妨げていたことが一因だったようだ。
なお、Powercfgの公式ドキュメントでは、Windows 8.xで拡張された「PERFBOOST」やWindows 10から加わった「ACTIVELOCKSCREEN」に関する説明はない。「インサイドWindows 第7版」によれば、内部的な電源要求としてカーネルヘッダーで宣言されているものの、現在は使用されていないという。